散文的な何か
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*表記=アンハッピーエンド等ご注意を。
31日(魂喰/クロマカ)
2009/10/31
あのね。
僕は部屋の隅っこさんの世界が全てだと思っていたんだ。
砂場に棒切れで人一人入れるくらいの小さい丸を書いて。
そこで小さく数を数えて夜を越えるのが確かなものなんだと思っていたんだ。
それが、僕の唯一なんだと思ってたんだ。
「…あ、マカ」
「マカおそーい!」
「何でブレアもいるのよ」
ふわふわふわ。
揺れるスカート。
黒い生地に白いレース。
ふわふわふわ。
揺れるリボン。
(…凄く可愛い)
「ハロウィンと言えばぁ、やっぱり魔女っこのブレアが主役じゃなーい?」
「ていうか、あんたは猫でしょうが」
「知らないもーん」
ふわふわふわ。
「クロナは白猫?」
「う、うん…。ラ、ラグナロクは黒猫」
「クロナは白い服が似合うからぴったりだと思うよ」
「………あ、」
「ん?」
「…ありが、と」
「どういたしまして!」
あのね。
ふわふわ揺れる君のスカートの裾も。
ゆらゆら揺れる結んだ髪も。
ほかほかする君の笑顔も。
好き。
だけど。
たまに昔のことを思い出してしまうから。僕の中には黒い血が流れているから(そんなものは要らないけど。そんなものは全部流れて無くなれば良いけど。でも、無くなるのは少し怖いからどう接したら良いか分からないんだ)。
(…分からないんだ)
僕はどうしたら良いの。(…ああ、凄く可愛いな。やっぱり好き、かも)
(…好きだな)
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死武専でハロウィンパーティー。
そして片恋。
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