▽私だけが楽しい設定

『全ての審神者への伝令である。

「帝光が作、一ノ瀬柚葉参上ってなぁ。デカくて使いにくいが、慣れりゃぁ一緒だ!」
「ふふふっ、九頭龍千鶴と申します。実戦は不慣れですが、飾られるのは真っ平御免ですね」
「はいはーいっ、七瀬月ちゃんだよぉ!ま、平凡な刀だけどそれなりに使いやすかったりするんだなぁ、これが!」
「…七瀬陽。同じ帝光作でも月ちゃんとは深い繋がりがあるんだ。ま、僕を使いこなせなきゃ月ちゃんを使わせないけどね」
「二宮詩織です。何度も再刃されて、小さくなりましたけどまだ刀としての力は失ってません。力の限りあなたをお守りします」
「あ、あぅ。三浦優花です。実践刀じゃなくて、お飾りでごめんなさぃぃぃぃいい」


上記6振りの刀剣が追加された。現在確認されている刀剣は全て男士。しかしこの6振りはどの個体も女士としての器を持って顕現される。そして、名乗りにあるように彼女たちは全て同じ刀派である。彼女たちの刀種は以下の通りである。

一ノ瀬柚葉:大太刀
九頭龍千鶴:薙刀
七瀬 月 :打刀
七瀬 陽 :打刀
二宮 詩織 :短刀
三浦 優花 :脇差


彼女たちは刀剣男士にはない能力を扱えるとデータに出ている。各自彼女たちを神降ろしし、戦力の拡大に努めろ。

時の政府』




「ふぇぇぇ、何でこんなに大々的に宣伝されてるんですかぁ!」
「あらあら、私なんか腹黒そうな顔つきしてません?恥ずかしいですねぇ」
「私の入手ボイス、テンション高いですねぇ。先輩方もみんなももっとテンション上げていきましょーよぉ」
「あたしは陽の、セコム具合がこえぇわ。あーなんだっけ、堀川国広?ってやつぐらい執着心を感じる」
「可愛い姉を守るため当然です。月ちゃんに邪な目を向けたらお粗末なものちょん切ってあげますよ!」
「先輩はお胸がお粗末ですけどね。はぁ、短刀ってめちゃくちゃちっちゃいんですね」


実装された6振りはレア度や資材量に関係なく、とある条件を満たす本丸に顕現される。それは1振りの場合もあれば2振りの場合もある。ただ彼女たちが行うべき使命を果たせるなら何振りでも顕現されるだろう。


彼女たちの目的はブラック本丸の摘発、刀剣男士たちのメンタルケア含む事後処理。それらを完璧に行い、本丸を通常運営に戻すまでが彼女たちに与えられた使命なのだ。


「わ、わたし…1人でブラック本丸に行くの、不安です…」
「大丈夫だよ、優花ちゃん!わたしが絶対一緒に顕現してあげる。で、守ってあげるもん」
「ま、簡単なお仕事程度なら2人で任せても大丈夫だよな。やべぇのは先輩に任せなさい!」
「暴走しないでくださいね、柚葉。私、不安で仕方ありません」
「先輩たちとお仕事嬉しいよね!私陽と一緒に顕現されたいなぁ。で、陽とのコンビネーション見せつけてあげるの」
「ぼ、僕だって月ちゃんと一緒がいい!打刀ならではのバランス力で先輩や小生意気な後輩より実績あげようね!」


ブラック本丸といえば、摘発は行えても事後処理の段階で刀剣男士の闇落ちや破壊行為が行われるため、まともに処理できる人材がほぼ存在しない。審神者歴10年を超える大ベテランでも全力で拒絶するほどの危険性のある場所に、末端の神とはいえ少女を送り出すのは如何なものか…という意見もあるが彼女たちは明るく笑う。ある少女は不安げに、またある少女は楽しそうに、またある少女は好戦的に。


「…ん、わたし…喚ばれました」
「えーっ、もう行っちゃうの?詩織ちゃん、気をつけてねぇ」
「危なくなったら鍛刀しろよ?いつでも助けに行ってやるからな」
「うわ、君を顕現させる本丸かわいそー。精々無様な姿を晒さないように気をつけてよね」
「ふふっ、陽はツンデレですねぇ。詩織、無理をせずやってくださいね。いつでも私たちが待機していることをお忘れなく」
「し、詩織ちゃん!気をつけて…っ」

「心配ご無用ですよ。それより、一気にきます。皆さんもお気をつけて」


詩織が目を瞑る。すると身体が少しずつ熱くなって、冷えて、心地いい強さで叩かれ、鋭く磨き上げられる。目を開けると目の前に桜が舞って、主となるべき青年とその近侍である刀剣が目に入る。青年が纏う穢れを確認して、詩織は名乗る。


「二宮詩織です。何度も再刃されて、小さくなりましたけどまだ刀としての力は失ってません。力の限りあなたをお守りします」
「…っ、女の子?」
「ええ、わたしは帝光が作の短刀です。政府とやらの試みの施策で、帝光作の刀剣は女士として顕現されるそうで。しかし、見た目は女士ですが力は男士のそれと変わりません。どうか区別せず一振りの刀として扱いください」

ね、あるじさま?と笑いぺこりと頭を下げる詩織。中身はどうであれ詩織の見た目は見目麗しい少女。そんな少女が青年をあるじ、と見た目通りの幼い声で呟かれてみろ。そちらの気がなくとも手を出したくなるだろう。


「あ、っ…あぁ。よろしく頼むよ、詩織。隣のこいつは俺の近侍の三日月だ。仲良くしてやってくれ」
「ええ…これからよろしくお願いしますね、あるじさま。三日月さんも、よろしくお願いします」

さて、ブラック摘発頑張りますか!


***
帝光女子陣の刀剣化+ブラック摘発&浄化ネタ。割とやらかす系の帝光女子陣ならやってくれると思ってる。


生まれも育ちも付喪神の女子陣。でも現世慣れしすぎて普通に現代に馴染む。カタカナだって英語だって読めるよ、当たり前じゃん。全員の共通点として桜とクラウンモチーフのブレスレットを付けている。経緯として、巫女服動きにくいからジャージ着たい派と一応神格を表すために巫女服着た方がいい派とどうでもい派に分かれたため、同派の共通点を作るために作成された。お守りの同様の効果あり。色々な加護が施されている最高のお守り。

彼女たちがいる=ブラック本丸or元ブラック本丸となるため、紛らわしくならないように浄化が終わると必ず政府の手によって刀解される。そのため余計な感情を残さないよう、刀剣男士たちとは最低限しか関わらないと決めている…が、毎回刀解前は大騒ぎになる。

次回は彼女たちと刀剣男士の小噺とか。




2016/01/28 21:53(0)


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