星 の 戯 れ
`I love you' that I could`nt say.
気になる




また、いる。



いつだか忘れたけど、つまんない授業をサボって裏庭に行ったらそこにいた。


陽の寮の一角からこの裏庭が見えるなんて知らなかった。

どうしようと思っても何故か一度合った目はそらせなかった。暗闇のなか、何故かそのアーモンド色の瞳は鮮明で。



揺らめく瞳から戸惑いが伝わってくる。

そりゃあこれだけガン見されたら困るだろう。



そしたら、へらっと笑って手なんか振るから、急に悪いことを見つかったみたいな気持ちになって逃げるようにその場を去った。




だけど次の日もオレは何故か裏庭に来ている。何故かは自分でも分かんない。



毎晩訪れる場所、変わらずいる存在。


名前も知らない、普通科の…そう、ただのニンゲン。



今夜も夜の闇のなかで、きらめくアーモンド色と揺れる白い手。



あの人がいつも見てる夜空は、どんな風に見えているんだろう。それを知りたいような気がした。




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