03


「そりゃな……折角、カズマと奥方がお祝いに来てくださったのに、主賓のお前が台無しにするなんて真似、するな。女王の面目を丸つぶれにする気か」
「……あまりの正論過ぎてわたしは反論出来ない」


言葉を詰まらせた彼女を椅子に座らせ、「カズマさま!大丈夫ですか!」と騒ぐ王妃に謝る。


「妻がすまない。今日はもう二人に指一本触れさせないから、勘弁してほしい」
「アレを?どうやって。嘘にしか聞こえん」


嫌悪を滲ませながら立ち上がるカズマに苦笑しながら答える。


「簡単で単純なことだ――カヤ」
「なんだ、先輩!」


にこりと笑う。


「今日、この二人に何かしたら一週間、俺はお預けだ。襲ってきても、相手にしない」
「……Oh……」
「返事は」
「……はい」


彼女は、絶望的な表情で絶句し渋々頷いた。なんだかんだ、俺の言うことを聞く妻である(これは交換条件であり、脅しではないと言っておこう)


「なるほど……飼い方は心得ているようだな」
「カズマさまっ!カヤさんはユキみたいな犬じゃないんですから!失礼です」
「万年発情期の犬だろうアレは」
「カズマさまっ」


カズマの神妙な顔と、奥方の恥じらう突っ込みに、俺はブハッと噴き出した。





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