02


「はあはあ……リン王妃ぃ……!」
「きゃあっ!な、なに!?」
「その淡い綺麗なドレスを私が剥いてさしあryぐへっ!?」
「――祝福したところで、この変態斬っても良いな?」


彼は憎悪を宿した目で、俺の妻――壁際まで彼の奥方を追い込み服に手をかけようとしている変態――を容赦無く蹴り飛ばし、剣の鞘を抜き彼女に斬りかかろうとしていた。


「いや、それは逆効果だぞカ「ふおおお!!!殿下はハードプレイがお好みか!?さあもっと罵倒してくれ……っ!!!「ズマってもう遅いか」


彼女は一国の王子と知りながらも恐れない。鼻息荒く彼を押し倒し(騎士の中でも馬鹿力なんだなあ、彼女は)「ヤらないか!」と迫る。奥方は絶句し顔を青くする。彼の奥方と夫の前で、おっ始めるな。こんな日に、やめてくれもう。


「カヤ、やめろ。女王が貸し出してくださったドレスが汚れる……綺麗なのに、勿体無い」
「先輩!!!?」


彼女はガバッと身体を起こし、俺に突進する。


「ぐえっ」
「綺麗と言ってくれるのか!嬉しい!」


今日の彼女は、目が醒めるような青のノースリーブドレスを着ている。女王が、借りにも一国の王子と王妃を持て成すのだからそれなりの恰好をしなさいね、というご意向で貸してくださった物だ。彼女は、原色が良く似合う。



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