85 合宿先は、
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「合宿って…ゆかさんの家にはどう説明するんですか?」
「そのことなら心配ない。すでに連絡済みだ」


ふんっ!と何故か胸を張って合宿宣言をした環にハルヒが聞くと、鏡夜の声が後ろからしてもうすでにゆかのうちの人には知らせてあると言う事だった。まさかこの状態を説明したのかと思っているとそう思っていたのが分かったのか「そんなわけないだろう」と言われた。ただ合宿をすることになったと言う事を知らせただけらしい。鏡夜は自分の父だけでなくゆかの両親ともすでに知り合いらしかった。…どうやって仲良くなったのかは疑問だが問わない方がいいのだろう。


「ここに泊まるの?」
「学校には泊まれないだろう。これからホテルを用意する」
「(合宿なのにホテル…)」


馨の疑問に答えた後、鏡夜はどこかに電話をかけ始めた。それはホテルを手配するようにと言う内容だったらしく電話を切ったころには移動する準備が始まっていた。あいかわらず何もかもがはやい。そしてハルヒのつっこみはゆかが元の姿でここにいたら同じことを思っていただろう。


「鏡夜先輩、1日経てば元に戻るらしいよ」
「そうか。それ以外に方法は?」
「うーん、元に戻す事までは考えてなかったんだって」


本来は肌のためのものだったから、と馨。ホテルに移動したホスト部の面々はスイートルームに通され、今は大きな広間でみんなで座り込んで遊んでいる。ゆかのためにとハニーとモリがたくさんのオモチャを持って来たのでゆかは退屈はしてなさそうである。


「ゆかちゃん、これあげる〜」
「!」
「僕とおそろいだね」


ハニーからのプレゼントにゆかがぱあっと目を輝かせる。ハニーがはい、と差し出したのはハニーの持っているうさちゃんと同じ種類のクマだった。ハニーから渡されてありがとうと言う意味を込めてなのかにこっと笑って、モリに頭を撫でられて気持ち良さそうにしている。



「…まあ、様子を見てみるか」



そんなにすぐ元に戻さなくても支障はないだろう。そう言った鏡夜に馨は「うん」と言って光たちがいるとことへ駆けていった。






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