Special Episode
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R-15



冷たい玄関の扉を閉じた途端、ゴクリと喉が鳴った。
目を閉じれば、浮かぶ彼女の妖艶な唇と、胸の谷間と、それから、
太腿に感じたあの、柔らかな感触。

「・・・・・・くっ」

また沸々と沸き上がる熱。

駄目だ、駄目だ。


ダンっ


勢いよく壁を叩いてみても、解消される訳などない。
手にジンと感じた痛みよりも、彼女を抱きたいと、騒ぎ出す下半身が勝る。

「・・・はぁっ」

ソファに腰掛けて、首元を締め付けていたネクタイを少し緩めた。

電気も点けずに仰いだ天井は、普段よりも静かで。
また、ふっと目を閉じた。

『ごちそうさま』

俺をこんな風にしたまま、何事もなかったかのように彼女は仕事をこなしていたんだろうか。
俺だけがひどく彼女に焦がれていて、遊ばれていることを知りながら、それでもいいと、口づけをする。
土方部長に感じる背徳感すら、快感に、変わっている気さえする。

「・・・・・・っ」

もう一度、キスをしたい。
あの、苦くて、甘い、彼女のキスに、俺は相当溺れている。

彼女の唇を思い出しながら、うっすらと口を開き、また目を閉じる。
そうだ、彼女の手がここに触れて、俺を見下ろして、誘って―――


「っあ、」


触れずとも分かりきっているその興奮しきった自身に触れて、ビクリと身体が震えた。


「あんたのせいだ・・・あんたの・・・っ、」


俺はカチャリ、とベルトに手をかけた。




「plastic smile」はに様より



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