その祝福があらんことを[4]「ナマエ…」
耳元で、バーニィの声がして。
「ん?」
彼の柔らかい髪を撫でながら、続きを促せば。
「あの…、その、続きをしてもいいですか…?」
先程までの強引さは一体どこに行ったのか。
恐る恐る尋ねられて。
「…うん」
思わず小さく笑った。
ゆっくりと上体を起こしたバーニィの顔は、ほんのりと赤くなっていて。
いつの間にか、ピュアな青年に逆戻りしていた。
ブルーの瞳には、照れと優しさが混じり合っていて。
とくん、と心臓が鳴る。
降ってきた口づけは、とても柔らかくて。
さっきまでの勢いは成りを潜め、恐々と舌を入れてくる。
私から舌を絡めれば、ふるりと震えた肩。
少しずつ舌を擦り付け合って、唾液を絡ませて。
「…ふ…っ、ん…」
バーニィの口から漏れた声に、ひどく欲情した。
唇を離せば、銀の糸が引く。
口の端から垂れた唾液を舌で舐めとれば、バーニィは顔を赤くして視線を逸らした。
「触っても、いいですか…?」
恥ずかしそうに問われて、頷けば。
バーニィの大きな手が、私の胸を包み込む。
さっきまで私の手首を痣になるほど掴んでいたその手が、優しく触れてきて。
やわやわと揉みしだかれる。
やがてバーニィの顔が近づいてきて、そろりと先端を口に含まれた。
その不慣れで拙い舌使いが、逆に私を煽る材料になる。
「ん…っ」
焦らしプレイかと思うほど優しくしつこく愛撫されて、腰が揺れる。
「ゃ、あ…バーニ…」
ほしい、と強く思って。
濡れた翡翠を見上げれば、欲の色が浮かぶ双眸に絡め取られて。
「ナマエ…」
熱っぽく囁かれて、胸が熱くなった。
少し恥ずかしそうに、バーニィが私のパンツスーツとショーツを脱がしていく。
きっと、初めて触れるであろうそこに視線を感じて。
さすがに照れ臭かった。
壊れ物に触れるみたいに、指を添えられて。
ゆっくりと動かされる。
「ん…ぁ…」
たどたどしい指先。
次第に濡れ始めて音を立てるそこ。
バーニィの表情が、少しずつ欲に染まっていく。
つぷり、と埋め込まれた指は長くて。
思っていたよりもずっと奥まで刺激される。
「あ…バーニィ…、きもちい…」
ちょっと恥ずかしかったけど、ちゃんと伝えた。
きっと、何もかもが初めてなバーニィは不安に思っているだろうから。
ちゃんと感じているのだと、教えてあげたかった。
案の定、そう言えばバーニィはあからさまにほっとしたように目を細めた。
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