溶けて流れて、[3]
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下着まで全てを脱がせ、だが体勢は相変わらず俺が背後から抱き締めた状態のまま。
ナマエの望み通り、腰の横から伸ばした手で彼女の秘所を弄った。
すっかり濡れそぼった園に指を往復させ、主張するかの如く膨れ上がった果実を捏ね回す。

「あ、…あっ、はじ…め……!」

嫌々と駄々をこねる幼子のように、ナマエが髪を振り乱して身悶えた。
刺激に反応して何度も跳ねる身体。
中からは蜜が溢れ出し、シーツにまで伝い落ちていく。
左手で下肢を、右手で胸元を。
そして舌で、露わになった耳朶を。
三箇所を同時に攻め立てながら、己の屹立をナマエの尻に擦り付けた。

「や、…あ、も……っ、だめえ……っ」

柔らかな膨らみが、俺の熱を求めて形を変える。
撓る腰は後方に押し付けられ、俺の昂りを誘い込もうと蠢いた。

さて、何と言わせようか。
喘ぎ声をひっきりなしに漏らすその唇から。
どのような言葉を引き出そうか。

そろそろ俺自身も限界に近い。
最後の意地悪で、許してやろう。

そう、考えた時だった。

「や…っ、はじめ……!も、はじめの、おっきいの…っ、早く中に……っ、ちょうだ……っ、い……!」

下肢から脳天まで、欲望が突き抜けた気がした。
明らかに熱量と硬度を増した昂りが激しく脈打ち、腰が重く痺れる。

「っ、あんたは……!」

優位に立っているつもりだった。
ナマエの羞恥心を煽り、思考を支配しているつもりだった。
だが結局、最後に追い詰められたのは俺の方だった。

ナマエの身体を僅かに持ち上げて反転させ、向かい合う体勢を取る。
そのまま俺の太腿の上に座らせ、熱くぬかるんだ蜜壷に欲望を押し付けた。
何の抵抗もなく、熱は淫靡な音と共に中へと招き入れられる。
熱く激しく絡み付いてくる襞の刺激をやり過ごしながら、最奥を目指した。

「あああっ、あ、…っ」

腰を目一杯に落としたナマエが、背を反らして天井を仰ぐ。
その華奢な腰を両手で掴み、一息つく間も与えず上下に激しく揺さぶった。

「やっ、ああ、あっ、は…っ、じめ……!」

ナマエが手を伸ばし、俺の首に縋り付いてくる。
汗ばんだ肌と肌とが触れ合い、そこから新たな熱を生み出した。
俺の肩口に顔を埋めたナマエが、荒い呼吸と嬌声を交互に繰り返す。
いつの間にかナマエ自身も、腰を激しく振り乱していた。
留まることを知らぬ欲望が身体中を這い回り、やがて一点へと集中していく。

「……ナマエ……っ、出すぞ……!」
「きて……っ、も、だめ……っ、ああん……っ」

最後に下から勢い良く突き上げれば、中がより一層窄まり、俺の欲望を取り込もうと蠢いた。
その動きに身を任せ、出口を求めて彷徨っていた熱を放出する。
その瞬間、ナマエの身体が激しく撓った。




「……も、なんでこんな……」

弛緩した身体をシーツに埋めたナマエが、掠れた声で文句を言う。
一通りの後始末は終えたが、汗ばんだ肌の不快感までは拭い切れなかった。

「すまない、」

総合的に考えれば、お互い様だとは思う。
だが確かに、後半戦は全面的に俺が悪かっただろう。

「ベタベタして変なかんじ」
「寝る前にもう一度シャワーを浴びるか?」

それは、至極真っ当な提案だった。
特別何を意識したわけでも、期待したわけでもなかった。
だが、それを聞いたナマエは唇の端に悪戯な笑みを乗せた。

「……仕切り直し?」
「は……?」

身体を起こしたナマエが、俺の顔を覗き込んで。

「さっきみたいに、また身体洗ってあげるね」

掠れた声で、情後の気怠い雰囲気を纏ったまま。
ナマエはそう言って、俺の首筋を舐め上げた。

「………承知した、」


そうだ。
結局のところ、最後に追い詰められるのはいつだって俺なのだ。
そして、それを心のどこかで期待している己がいることもまた、事実だった。





溶けて流れて、
- そして再び、混ざり合う -




あとがき

碧さんへ

お待たせしましたーっ!!
「二人の夜に溶ける」の続編ということで、こんな感じになりました。が……、いかがでしたでしょうか。ドキドキ。
とりあえず、冒頭で一君にエッチについて語らせたことについては、深くお詫び申し上げますううう(>_<)

リクエストの際、どちらが攻めに回っても大丈夫とのことで承りましたので、それはもう散々悩みまして。一君の逆襲にするか、ヒロインちゃんの猛攻を続けるか、それともミックスか。悩みに悩んだ結果、一君の報復になりました。
というのもですね、私、露骨に一君ががっつり攻める裏というのは一度も書いたことがなくて。これは挑戦してみようと思い、頑張ってチャレンジャーになってみました。途中で何回か心が折れかけました(笑)。
が、なんとか形になった……かな。なってたら……いいな☆
そしてやはり、最後の最後で何だか恥ずかしくなってしまいまして。結局ヒロインちゃんの意地悪で終わってしまいましたww 貫けなかった…!!

こんな感じになりましたが、碧さんのご期待に添えていれば幸いです。
美味しいリクエストをありがとうございました!! これからも、The Eagleとうちの一君と、そしてこんな私をよろしくお願いします(^^)










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