「 3 」

 太陽が真南に上り、一日の中で一番明るい時間がやってきた。
 しかし裕也の目の前は真っ暗である。
 ニートなんて一番軽蔑していた人種だ…。
 おれがニートなんて…

 ホームシックが激しくなるのを自覚しながら帰路を歩いていると、
 突然、
「うわああああ」という叫びとともに、ドンッと腰に何かが当たった。
 考えにふけっていて周りのことに意識が及ばなかったらしい。

 唐突のことで少しよろけたが、瞬間、意識を覚醒させると、誰かが自分に当たったのだと理解し、持ち前の反射神経でただちに手を伸ばした。
 伸ばした腕に倒れてくる、人物。
 裕也の腕に体を預ける、金色の髪の少年。
「…あ、」
 思わず漏れる声。
 
「いててて…」という呟きと共に裕也の腕から起き上がったのは。
 健康的な肌の色、頬に三本の傷、そして、空色の瞳。
「あ、裕也兄ちゃん!」
「うずまき…」
 会いたくてたまらなかった、ナルト少年であった。

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