ひねくれ天狗はどーっちだ
>>> ?side.


『あ、凛みて!!鳥がいるっ』

あの日以来、すずと凛は頻繁に空家に来ていた
部屋自体は綺麗だが、
所々ヒビがあったり色がはげてたりしている
今日はそういうのを見つけるために来た

『見てるだけじゃなくて凛も探してよ』
「・・・あぁ、悪ィ」

部屋の中でぱたぱた動いて楽しそうにしてるすずを見てた
なんて本人には言えない事実だ
淡い桃色のワンピースを着てるすずはいつも以上に可愛くて

「あ・・・おい、すず!!」
『どうしたの?』
「このドア、・・・っと」

少し古びたドアはギギギ...と音を立て開く
家の裏にあったそこは小さな庭だった
日当たりもよく風通りもいい。

『わぁっ、庭もあるんだ・・・
ガーデニングできそうだね』
「花の種も買うか」
『楽しみだな、凛との買い物』
「遊ぶの久しぶりだもんな」

一通り見て回り2人は空家を後にした
その帰り道はガーデニングの話しで盛り上がり
どの花をいくつ植えるか、ガーデニングテーブルもいる
など何を買うのかどこで買うのかとはしゃいでいた

『どんな花にしよかなぁ』
「お前が育てても咲かないんじゃね?」
『えっなんで?!』
「すずひねくれてるから花もひねくれて咲かなかったり」
『な、な何でそんな意地悪言うのっ』
「はは、冗談だ。」
『・・・もう』

(ひねくれてるのは凛の方だと思うけどな)

本人には到底言えないので
江ちゃんにでも愚痴るとしよう、とすずは密かに思っていた


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