転職 プログラマー A子さんの愉快なホワイトデー | ナノ




冷涼のクラスに突然と湧いたクラスメイトの少女を私は見に行った。

ハッキリ言おう。

気持ち悪い。

何だアレは?

顔がモザイクが掛かっていて見えない。

そして何よりも独特の臭いがした。

甘ったるく酸っぱい…人が腐敗していく臭い。

冷涼だけがアレの存在に気付いていた。

私は早々に冷涼のクラスを離れる。

近付けないなら調べる事も出来ないじゃないか!!

「山田、どうした?何かあったのか?」

柳に声を掛けられ顔を上げる。

「いや、ただあのクラス、今日は賑やかなのだなと思ってね。」

モザイクが掛かって顔が見えない少女を指差した。

柳も疑問を持ってないのか

「いつもの事だろう。××はミス立海だしな。」

彼が知っている情報を述べた。

「そう……いつもの事か、面白いね。ねぇ、柳…」

私は柳の眼を捉えて嗤う。

「…なんだ?」

訝し気に私を見る柳に私の笑みは深くなっていった。

「彼女の情報を集めて欲しいんだ。そう、ほんの些細なことでも良いよ。何せミス立海なのだろう?彼女に危害を加えるつもりはない。そう、言うなれば興味深いと言った所か…」

私が危害を加える前に世界が少女を消し去るんじゃないか?

まぁ、そんなオカルトな話はしないけどね。

柳は“解った”とだけ答えてその場を後にした。

情報収集でもしているのかな?

さて、私も情報収集しておかないといけないね。

所詮人の子だもの。

彼がどんなに優秀だったとしても一個人の人間が調べられるのには限度がある。

その点、山田栄子の財力と権力であれば調べられる範囲は格段に広がる。

柳に調べて貰いたいのは少女のプロフィール等ではない。

単純に学校での彼女の評判だ。

私の予想が外れてなければ、ね。

私は携帯から会社のメインパソコンにMailを送った。

冷涼が在籍する3年2組のクラスメイトを調べ上げろと。

さて、どんな結果が出てくるのかとても楽しみだよ。

ふふ、まるでストーカーのようっだって?

強ち間違ってはいないが探偵と言って欲しいね。


女は早速入ったMailを読んでクツクツと嘲笑を浮かべた。






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