-SIDE 神田愛美-
山田栄子、何様なのよ!
この私に楯突くなんて許されるとでも思ってるの?
お父様の力を借りて学校に来れないようにしてあげる!
土下座して許しを請えば良いのよ。
でも、許さないけどね!
それにしてもこの学校は素敵な騎士(ナイト)が沢山いるの!
ふふふ、私の美貌で虜にしてあげる。
上機嫌で廊下を歩いていたら誰かにぶつかったの。
もう!
私にぶつかるなんてお仕置きしないとダメね。
ぶつかった相手を見れば、銀糸の色気たっぷりなイケメン。
素敵!
私はぶつかってよろけた振りをして彼に抱きついた。
「ご、ごめんなさぃ。あのぉ、大丈夫でしたぁ?」
勿論、相手を気遣う振りをして上目遣いで心配する。
これで落ちたわ!
彼は私の肩をユックリと掴んで優しく離し
「大丈夫じゃ。」
そう言って去っていったの。
何で此処で私の名前とか聞かないわけ!?
そっか、見た目に反してシャイなのかも!
それなら仕方ないよね。
こんなに可愛い私が目の前にいるんじゃ緊張しちゃうのも無理ないわ。
んふ、私は優しいから接点を私から作ってあげなくちゃ♪
先ずは彼の名前から調べないとダメね!
特別にマナの彼氏にしてあげる。
あはははは!
マナは可愛いお姫様だもん。
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