ダメツナのマリアに対しての惚れ込み具合。
マリアはダメツナには勿体無いほど良い女だ。
彼女にしたら政略結婚に近く婚約者に決まった途端にダメツナに孕まされた悲劇の美女。
それでも文句一つ言わず、愚痴も溢さず、ボンゴレを公私共に支えてきた彼女。
部下想いで、ファミリーを愛し人望も厚いマリアにダメツナは、忽然と現れた得体も知れないガキに惚れ込み何を勘違いしたのかマリアにXグローブで攻撃しようとした。
マリアは、怒りと悲しみで一杯なのだろう。
それでも眼を反らすことなくダメツナとガキを真っ直ぐ見ていた。
死ぬ覚悟もしていたのか、武器を出すことも無かった。
俺が発砲し、ダメツナの動きを止める。
「リボーン…そんな女を庇うって事は俺を敵に回す覚悟があるって事だよね?」
ダメツナの怒りの隠った言葉に
「ダメツナ、てめぇ、本気でそのガキが婚約者だと勘違いしてんじゃねぇだろうな?」
剣呑とした言葉で返す俺
「はぁ?××は俺が決めた婚約者だ。リボーンこそ頭大丈夫か?」
完全に頭がイカれた自分の生徒を見て憐れんだ。
「お前こそマリアにどれだけ助けられてると思ってんだ。そこのガキ、どうやってツナに取り入った?」
殺気をそのガキに向けると
「どうして?そんな女よりも守るべき主は私なのよ!?」
意味不明な言葉を紡ぐ。
「リボーンさん、逃げましょう!」
マリアは、冷静に状況判断し俺の腕を掴んで最短ルートを駆け抜けた。
途中、ダメツナが放った追っ手の攻撃はマリアの死ぬ気炎に包まれ阻まれる。
俺はマリアの能力の高さを再認識した。
途中、マリアの傍メイドを連れ出し俺達は逃亡する。
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