マリアお姉様は、わたくしの自慢のお姉様なんですの。
わたくしの母親は父の愛人でしたわ。
アレがわたくしの母親と云うだけで嫌悪感と殺意が芽生えてしまうのは当然の事!
何を勘違いしたのか、アレはマリアお姉様のお母様を殺害し、マリアお姉様まで殺そうとする始末。
最早アレはわたくしの母ではありません。血の繋がった赤の他人ですわ!
父の病状が進行し、後継者選びも始まった頃、わたくしの命をマリアお姉様は身を呈して守って下さったのよ。
ロッソファミリーのドンナに相応しいのは、マリアお姉様以外に存在しないのが何故理解出来ないのです。
脳ミソを詰め直して出直してらっしゃい!と言いたいぐらいです。
しかし、マリアお姉様は、事態の収束の為にロッソファミリーのドンナ候補を自ら放棄されてしまいました。
わたくしが次期ドンナと決定されてからアレがマリアお姉様の事に口出ししてきたので、つい殺してしまいました。
マリアお姉様は、恋人も作らず生涯お独りで過ごすつもりだったのでしょうね。
わたくしは、マリアお姉様の子供にリーシャ叔母様と呼んで頂くのが夢でしたのに!
半分諦め掛けていたのですが、つい一月ほど前に抗争が御座いまして弱いわたくしの代わりにマリアお姉様が現地に行かれたのです。
そこでボンゴレの雲の守護者に一目惚れされたマリアお姉様!
グッジョブです、お義理兄様。
トントン拍子でお見合いし、結婚まで託つけて、晴れてわたくしは甥っ子と姪っ子に囲まれて幸せを噛み締めるのです。
まだ、生まれてませんが、そこは何とでも成ります。
「ナタリー、マリアお姉様の赤ちゃんに付ける名前を考えないといけないわ!」
マリアお姉様、早く赤ちゃんを見せて下さいませ♪
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