転職 プログラマー 私はパイナポー | ナノ


クレイジーGirl [ 7/16 ]

神崎メイルについて報告するか…

一言で言えば人の神経を逆撫でする馬鹿女だ。

ボンゴレ10代目候補の沢田綱吉に近付いた馬鹿女は電波系。

調べれば調べるほどおかしい点が沢山出てくる。

先ず一つ目、転入するまでの形跡が一切無い事。

二つ目、彼等に必死に取り入ろうとしているが、アノ程度の顔で男を侍らすのには無理があるだろ?って感じの顔だった。

三つ目、異常なまでの身体能力。

四つ目、裏独特の血の臭いがしない。

「何だか胡散臭いわね。」

資料をバサリと投げ捨てるクロームに

「そうだな。此処まで常軌を逸していると気持ち悪い。」

面倒な事になったと愚痴を零した。

千種が紅茶を持ってきて俺に手渡す。

ちなみにクロームにはコーヒーのブラックだ。

いつかはパインヘアーにしないとダメなんだろうけどさ、ギッリギリまでしたくない。

一度だけ長くなった髪が鬱陶しいから切ろうとしたら犬と千種、ランチアに泣かれパインヘアーにされたっけ。

その頭を見て我が半身のクロームが大爆笑し、ランチアの提案だと述べると即実行しちゃったんだよね。

それでランチアに手放しで褒められたクロームは次の日からパイン頭になった!

今では彼女の頭がパインと化している。

「ちょっと、屍アンタ達が偵察して来なさいよ。」

「は?」

「は?じゃないわよ!男好きなら顔だけは良いアンタ達が適役じゃない。」

堂々とクロームが爆弾を投下した。

「いやいや、クロームさん。俺は沢田綱吉の壁になるんだから無理があるんじゃないかい?」

絶対あんなキモイ女の所に偵察に逝くのは嫌だ。

「幻術師が文句垂れてんじゃないわよ。ちょっと顔と雰囲気変えれば良いじゃない。」

決定事項なんだね。

てーか、人使いが荒いよな…クローム。

「一つ確認したいんだが、もしかして俺だけが行くのか?」

嫌〜な予感がヒシヒシと感じるよ。

クロームは良い笑顔で

「当然でしょ!」

と宣った。

ガクっと項垂れた俺に

「やはり身辺調査は女の子の方が良いかもしれんな。屍と一緒には難しいか?」

ランチアがお菓子を片手にリビングに入ってきた。

後光が差してるよ!

「ママン!そんな事ないわ。大丈夫、ママンの期待に添えるように頑張るわね♪」

いつ見てもスッゲー掌返しだな。

そんな俺を他所に二人してキャイキャイと制服について語り合っていた。




俺は選択を誤ったのかもしれない。

てーか、ぶっ飛びなクロームを押さえられなかったのが敗因だと解っているが!!

原作?

俺が存在している時点でそんなもの無えよ。

クロームはパインヘアを改めさせ(ランチア説得)フンワリ巻き毛の可愛い系の女の子にした。

外見は美少女だから似合うんだよね。

俺?

何が哀しくて女にならにゃならんのだ。

幻術で誤魔化してる。

クロームが女子の制服を握り締め女装させようとしたのには本気で参った。

男子制服を着たいんだ。

だってブレザーだぜ?

でもクロームが男を誑し込むなら女の子じゃないとね!

と声高々に宣言し、幻術使って俺が女だったらこんな感じじゃね?みたいな容姿にしたのは無理なからぬことだ。

女装は嫌だ。

前世は女だが、今は俺は男だし変態にはなりたくない。

「初めまして、黒耀中学校から転校してきた山田屍です。至らぬ点は有りますが仲良くして下さいね。」

ニッコリと人好きのする笑顔を浮かべて自己紹介。

隣で声を殺して笑っているクロームをジト目で見た。

「こんにちは、同じく黒耀中学校から転校して来た山田凪です。皆ヨロシクネ!」

花を飛ばすような完璧な笑顔が逆に気持ち悪い。

俺の心情を悟ったのかクロームは俺にしか聞こえないぐらいの音量で
「屍、ぶっ飛ばすぞv」

脅した。

外見詐欺のクロームに男子達は熱〜い視線を投げ付ける。

現実を知らないって良いよな。

俺は今回のターゲットである沢田綱吉の隣の席へ、クロームは山本武の隣の席に座る事になる。

獄寺?

あぁ、アイツの隣は正体不明の神埼メイルが座っているからな。

それにしても凄げぇ睨まれてんね、俺等。

まぁ、突き刺さる視線は、この際無視して俺は沢田綱吉に

「初めまして、山田屍です。ヨロシクネ。」

ニッコリと爽やかな笑顔で挨拶。

第一印象って肝心だしな。

「え、うん、こっちこそ宜しくね。俺は沢田綱吉。ツナで良いよ。」

女の子に免疫が無ねぇのか?

真っ赤になるツナに俺は

「ツナ君、私は屍で良いよ。」

模範解答をした。

クロームも山本で遊んでいるみたいだし何とかなるだろう。



俺とクロームはツナを中心にクラスへ溶け込んだ。

観察対象である神崎メイルは嫉妬の眼差しで俺達を睨んでいる。

「屍、どうしたの?」

心配そうな顔をするツナに

「ん…大丈夫。ちょっと、ね。それよりも(ランチアが)お菓子を作ったんだけど一緒に食べよう?」

可愛くラッピングされたバウンドケーキを取り出す。

「え、良いの?」

驚くツナに俺は

「うん、ツナにはお世話になってるし京子ちゃん達も誘って一緒に食べようよ?」

ニッコリと笑った。

笹川京子は本当に可愛かった。

アレこそ真のヒロインだ!

クロームみたいにキャラ崩壊してなくて良かったと心底思う。

いや、クロームも可愛いよ?

でも女王様なんだもん。

六道一家の力関係を現すならクローム>俺>ランチア>千種>犬だ。

こうやって(ランチア作)手料理を振舞って罪滅ぼしをしておくのは俺の保身の為だ!

京子ちゃんと一緒にいる機会を増やしてやって、ツナがボンゴレ10代目になった時に逆襲されたら嫌だからな。


俺は此の時まだ知らない。

沢田綱吉もキャラ崩壊していることに!!


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