-SIDE アスラン-
譜術に長け、身のこなしも軽やかな我が愛猫はフリングス家の自慢です。
彼女が陛下の傍にいるだけで護衛兵の意味がないですね。
出番が捕縛しかないとは、少し彼等を締めましょうか…
いつものように執務室へ戻るとマリアではなく、裸の少女が眠っていました。
どういう事ですか!?
此処は桃色な展開が!?
いやいや職場でそんな猥らな事しちゃダメです。
そんな私の葛藤を余所に彼女はコテンと顔を傾け私をジッと見つめた。
これって食べて良いって事ですかね?
ふと気付けば首元に我が愛猫に送った首輪が!
長い黒髪から覗く猫耳と黒い尻尾…
これぞ萌と云うんでしょうか!
私の葛藤を余所にマリア?は心配そうな顔をして近付いてくる。
「もしかしてマリアですか?」
こっちも色々と精一杯なんです。
私の質問にマリアは天使の笑顔で
「初めまして、ご主人様。マリアです。」
自己紹介。
人間になったらこんな感じになるのかぁ…良いかも。
でもマリアは猫な為、服という習慣がないんでしょうね。
裸でいる事に微塵も疑問を持っていません。
私の理性どこまで持つでしょうか?
「取り合えず、コレを着てくれませんか?」
上着をマリアに手渡せば最初は四苦八苦して着ようとしたが、直ぐに諦めた。
猫だから着方が解らなくても仕方ありませんか…ので、裸を見ないように私が着せました。
どうしてその姿なのか問えば
「起きたら人間?になってました。きっとご主人様とお話出来るように神様がお願いを叶えてくれたんですね!」
嬉しそうな顔で笑うマリア。
神様、グッジョブ!
しかしこれだけ可愛いと良からぬ思いを抱く輩が出てきますね。
そうそう排除しておかないと!
目下、馬鹿(陛下)とマルクトの恥(カーティス大佐)には絶対に会せないように気を使わないといけませんね。
着々と作られるアスラン式ブラックリスト
称号:萌