アスランが過保護になった。
外に出して貰えない!
何てこった!
唯でさえ娯楽が少ないっつーのに散歩すらさせてくれないのかい!?
しかも用意される服がフワフワ・ビラビラな乙女チックな服ばっかで!
私が愛用する芋ジャーが一番だ。
確かに私は怠惰でグータラ人生万歳主義なマダオ(まるでダメな女)だろう。
だが、しかーし!
屋敷に缶詰にされキラキラと良い笑顔のメイドに玩具(あそ)ばれるのが仕事じゃない。
ベットと楽しく過ごすのが仕事だと胸を張って言いたい。
言ったが最後、野良人生が始まりそうなので言わないが…
「マリア様、今日は文字の読み書きをしましょう。」
ニッコリと天使のような笑顔で地獄に突き落とす悪魔なメイドの言葉に私ごときが逆らえる筈も無く、習ったマルクト流の礼で
「シアさん、宜しくお願いします。」
降参宣言をした!
オールドラントの知識が無ければダメですからお勉強しましょうね!とごり押しで用意された家庭教師兼傍メイドのシアさん。
流石非常識主のアスランさんの行動に慣れているのか、私が元・黒猫で現在人間モドキになっても笑顔で了承した猛者。
そんな彼女の礼儀作法は厳しかった。
笑顔でビシバシと徹底的に礼儀作法を叩き込むシアさん。
たまに礼儀が抜け落ちたら般若になるという嫌なオプション付きで!
えぇ、だから頑張った!
私、超頑張ったよ。
普段やる気0からマックスまで引き上げして覚えたさ!
何処でシアさんがストーカーし(見)ているか分からないので気が抜けない。
そんな次の課題とばかりに文字の読み書き。
えー言葉が通じているから良いじゃね?
と思ったが何も言わない。
野良になるの嫌だし!
そしてビックリ!
フォニック文字って英語じゃん。
ちょっと得したかもしれない。