彼等を倖せにしたい!
私の願いはただそれだけなのに、どうして皆は理解してくれないの?
頭のオカシイ人間のような眼で見るの?
彼等の幸福を祈る事がどうしていけないの?
学校では爪弾きにされ、家では可哀想なモノを見るような眼で見られる!
許せない!
赦せない!
ゆるせない!
ユルセナイ!
私は普通なの!
私が正しいの!
人を思いやれないアンタ達とは出来が違うのよ!
私は特別なんだから仕方ない。
きっとこの世界の住人じゃないのよ。
だから価値観が合わないんだ。
変わらない悲しいエンディングに私は涙を流す。
どうして救われない?
私なら彼等を助けられるのに!
私は涙を流しながらローレライの唄を歌った。
「…ローレライ」
彼の世界の神に等しき名を紡ぐ。
そこから先はあまり覚えてない。
ただ彼等を救うには私をトップモデルのマリアにしてと頼んだぐらいだもの。
今の私は偽者で、本当の私はマリアなの。
本当の私じゃないと彼等は救えないのだから仕方のないこと。
大丈夫、大丈夫、ローレライ。
私が彼等を世界を救ってあげるから泣かないで。
こうして音を司る神の名の下に一人の少女が世界を渡った。