ボンジョルノー!元傭兵だったおっさんの私です。
いや〜前回、前々回とおっさんだったのに今回は美魔女です事よ!!
社交界の奇腐人とはおっさんの事だわな。
もう自分の事を心の中でおっさん呼ばわりなので、気にしないで頂戴。
前回はリグレットと一男二女を設けて、曾孫に看取られ天寿を全うしたおっさんだけどローレライは何考えてんだか…
ルー君も助けて、非常識共を駆逐して世界平和の為に奔走してやったというのにまだ働けってか?
いくら温厚なおっさんでも怒るよ?
今回のポジは特に酷い!
何が酷いかって?
あの愚王女のカテキョになったのだよ!
おっさん、愚王女を矯正する根性無いわー
ま、知識階級で愚王女よりも立場が上な、おっさんってローレライお前は何がしたいんだ?
インゴベルト国王の従姉妹に当たるおっさんは、緋色の髪にエメラルドグリーンの瞳を持つ王位継承権第一位なのさ。
愚王女?
うん、愚王女には王位継承権は存在しないよ。
だって王族の証が無いし、所詮は偽姫だもんね!
え?何で知ってるかって?
おっさんが秘密裏にバラしたに決まってんじゃん。
今や公然の秘密=キムラスカ上層部の常識だわな。
おっさん予言嫌いだし、キムラスカ上層部に対し予言傾倒に対して危機感を煽りに煽って、ダアトに不信感を植え付けさせた張本人ですが何か?
でも予言中毒者は何処にでも湧いているのが常で、その筆頭が●ンコベルト…じゃなかった、現陛下なのよね!
その内リコールされれば良いと思うよ!
でも愚王女はまだ矯正範囲内だからって、おっさんにカテキョを押し付けないで欲しかったわ。
そしておっさんは前世、現世、王族の伊呂波諸々の知識、技術、武術etc.をナタリアに叩き込んだ。
ある時は下町のスラムで一週間放置(護衛付)のサバイバルをさせ、ある時は金の稼ぎ方を学ばせるべく城の下女見習いとして働かせ、またある時は弱みを握って強請れるネタを掴ませる為に汚貴族様の侍女見習いで密偵の真似事をさせたりと苦労したのよ。
しっかし、どこで教育を間違ったのかしら?
数年後、キムラスカの最終兵器と化してしまったナタリアを見ておっさんの視線は明後日に向かった。
御機嫌よう、わたくし愚王女から脱皮出来たナタリア・ルツ・キムラスカ・ランバルディア(笑)ですわ。
わたくしが如何に愚かで浅はかでお馬鹿さんだったか思い知らせてくれた仇敵(恩人)は、わたくしの婚約者(嫁)のルークの親権争いをファブレ邸で繰り広げておりますの。
以前のルークならきっと親権争いなぞせずに捨て置かれていたかもしれませんわね。
貴族らしい考え方をするルークは民の目線にまで降りて行く事は出来ませんもの。
ですが、10歳の誕生日に誘拐され、戻ってきたルークは純粋無垢でしたわ!
我がカテキョが昔語った《紫の上計画》はわたくしの為にあるとローレライの思召しだったのです。
この身体に王家の血が一滴も流れてませんが、愛するルークはわたくしと結ばれる運命なのですわよ。
「あら、ルーク。ほっぺにクリームが付いてましてよ。」
チュッっと舐めてクリームを取ってあげるわたくしに
「ありあと、ナータ!」
キッラキラと可愛らしい笑顔を魅せてくれた。
あぁ、ローレライ万歳!!
「まぁ!ルーク、あーんv」
何時の間にルークの傍に戻ってきたカテキョの手にはルークの大好きな苺があった。
「あーんv」
ニッコニッコと天使の笑顔のルークにデレっとするカテキョ。
ランバルディアの秘宝と謳われた美貌の後ろで屍と化しているファブレ公爵にチっと舌打ちをした。
もう少し粘れば良いものを使えなくってよ。
此処でシュザンヌ叔母様がいらっしゃればカテキョを排除出来たものを…
今頃、王城でお父様を調教している頃でしょう。
「わたくしの仇敵(師)が性犯罪者とは嘆かわしいですわ。さ、ルークこっちへいらっしゃって。」
コイコイとルークに手招きすれば
「あ〜ら、ルークの保護者に対する言葉遣いがなってなくてよ、愚弟子。恋愛脳花畑な残念愚王女の傍ではルークがアホになってしまうわ!」
プリンセス・ナタリア号なんて黒歴史に残る所業を忘れているの?
と手痛い切り返しにグッと言葉を詰まらせた。
わたくし達がバチバチと火花を散らしている頃、何時の間にか復活した叔父上がルークを独り占めしてセコセコと点数を稼ごうとしていた。
勿論、カテキョのラストジャッチメントとわたくしのエンブレススターが叔父上に降り注いだのは言うまでもありませんわ。
そして数年後、おっさんとナタリアに教育されて黒光りするルー君のオールドラント統一の一歩を踏み出す事となる。
ND2017年ダアト、マルクト終了のお知らせが流れた…