雲雀欠員の為、結構苦戦しているね。
まぁ、理不神によって多少神野マリア側を有利に立たせているのだろうけど!
このまま骸達に負けてしまえば私が楽しいのに!
やっぱし、トリップ特典保持者には勝てなかったか。
地に伏せた骸に仲間になるように必死に説得する神野が滑稽に思えた。
君が見ているキャラクターである彼らは生きているのだと理解してないから薄っぺらい言葉を紡ぐ事が出来るんだね。
言葉を連ねる語とに骸達が憎悪と嫌悪と殺意を向けている事に気付かない神野マリアの頭の中を解剖してみたいよ。
復讐者のお出ましか!
私の出番だね。
骸達を繋ぐ為の鎖を銃で落とした。
ヒーローは遅れて登場するものだろう?
「ナニモノダ!?」
一斉に私に注目が集まった。
「私かい?カンタビレと言えば解るだろう?」
ニヤリと笑みを漏らす。
「カンタビレ!?」
「ナゼ、カイニュウスル?カレラヲツカマエナクテハナラナイ。ジャマヲスルナ!」
納得がいかない復讐者に
「家族を連れて行かれては困るのだよ。あぁ、君達にはまだ通達されてないのかな?彼等を連れて行く事は出来なくなった事を!」
京子に頼んでおいたCDのダビングした物を見せた。
ついでに彼等を管理している最高責任者に繋がっている携帯を渡す。
電話越しに遣り取りが行われ骸達は開放された。
私は骸達に近寄り
「三人共お疲れ様。さぁ、お家に帰ろうか!」
骸達に手を差し伸べる。
骸はあっさりと私の手を取った。
あはははははは!
必死になって自分の物にしたかった彼等を横から掻っ攫うのは存外愉しいねぇ。
「な、何で!アンタが此処にいるのよっ橘ハルキ!」
おやおや神野さん、猫が剥がれているよ。
武器を構える神野にボロボロになった骸達が立ちはだかった。
神野にしては屈辱的だろうね。
「橘さんに触れないで頂けますか?」
絶対零度の微笑みを浮かべる骸を制止し
「骸達は怪我をしてるんだから安静にしてなよ。あの莫迦共が私に手を出すことは出来ないよ。だろう?アルコバレーノ」
チラリとリボーンを見れば顔色が悪くなるのを見た。
そう、世界を動かすカンタビレを敵に回せばボンゴレも終わるのだ。
と云っても神野マリアがボンゴレ10代目である時点で終わりなんだけどね。
喚く神野達を尻目に私は連絡していた医療班に骸達を任せて黒曜ランドを後にした。
道化は道化らしく踊り狂えば良いのさ!
<あらあら、仕事が早いですわね。ふふ自称お姫様はどこまで頑張れるのかしら?自分と云う名の異物で世界が変動している事にいつ気付くのかが凄く楽しみですわ。 著者:語部少女>
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