-SIDE 神野マリア-
10年後の未来に来た。
ボンゴレは壊滅的で漫画通りの世界だった。
ただ違ったのは骸と雲雀さんが守護者でない事。
どうして?
私がヒロインなのに!
主戦力の要の彼等が守護者じゃないなんて!
でも、10年後の隼人達は格好良かったなぁ。
雲雀さん達のことについては何とかなるわ!
だって私は、この世界のヒロインだもの。
橘ハルキに就いた振りをしてピンチの時には助けてくれるはず!
-SIDE リボーン-
10年後に飛ばされた世界では、マリアはミルフィオーレファミリーによって殺されており、ボンゴレは壊滅的だった。
ヴァリアーがまだ機能していたなら何とかなったかもしれない。
ミルフィオーレファミリーと協力体制を取っているのがポヴェダファミリーらしいと云う事が一番の問題だ。
情報に特化したポヴェダファミリーだが、10年の歳月を経て戦闘能力はマフィア一と謳われている。
大空の守護者:橘ハルキ
晴れの守護者:イーピン
雷の守護者:沢田綱吉
霧の守護者:六道骸
雨の守護者:バジル
嵐の守護者:笹川京子
雲の守護者:雲雀恭弥
橘ハルキの守護者の確認をした時、イーピンやバジルまで引き抜かれていた事には驚いた。
一体この10年間で何があったんだ!
しかもダメツナが雷の守護者とは…何か裏がありそうだ。
あいつは腐ってもボス候補なのだから属性は大空だったはず。
何処までも楽観的なマリアの態度に俺は選択を間違えたのかもしれないと思った。
-SIDE 白蘭-
目の前にいる女性に僕はウッソリと微笑んだ。
「ハルキちゃんの言った通りだね。」
ボンゴレリングを手土産に遣って来た過去のドンナ・ボンゴレ達。
ハルキちゃんはクツリと嘲笑(わら)い
「ふふ、アレの思考回路は単純だからね。」
マイクロチップを差し出した。
「これは?」
「彼等に対しての爆弾、かしら?」
有効に使えば楽しい事になるわね。
と狂気を瞳に宿すハルキちゃんは、とっても綺麗だ。
癖のある守護者達が溺愛するのは解る気がした。
「情報の代わりに君の部下を二人頂戴?」
ニコニコとミルフィオーレファミリーのブレーンと研究員を欲しいという彼女に僕は笑う。
まぁ、断る気はないけどね。
「別に良いよ。その代わり、この茶番が終ったらデートしてくれる?」
守護者のガードが固いから一緒の時間も僅かなんだよね。
僕が欲しいのは世界じゃなくてハルキちゃんだから!
ハルキちゃんは、とても綺麗な笑顔で
「茶番を最高の舞台にしてくれるなら、ね。」
了承してくれた。
その言葉と同時に過保護な守護者が時間切れとばかりに入室してハルキちゃんを連れて行っちゃった。
ハルキちゃんが望むように面白い劇にしないとね!
今までにない別の世界!
何て楽しいのだろう!
<あっはっは!救いの手なの存在しませんのよ!人を惹き付けるのは神野マリアには備わって無かったと証明されましたわね。ふふ、どこまで滑稽に踊らされるのかしら?参加者が増えて愉しいでしょう? 著者:語部少女>
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