違う!
こんなのを望んでいたわけじゃない…
違和感に気付いたのは、私の呼び名が変わった時ぐらいから。
以前は私のことを名前で呼んでいたのに!
段々と皆との会話が少なくなってきた。
どうして?
私がヒロインなのに!
私の周囲にいた彼等が野々宮ゆいの周りにいる。
何故?
どうして?
野々宮ゆいの何処が良いの?
私の方がよっぽど可愛くて綺麗じゃない!
あぁ、絶対に許せないわ。
その場所にいるのは私なの!
貴女じゃないの!
どうすれば良いのかしら?
苛々が募って仕方が無い。
貴方達は私を慕っていれば良いのよ。
そう、私は神様に愛された神子なんだから何をしても許される。
先ずは野々宮ゆいの近くにいる橘ハルキを手駒にしようかしら!
野々宮は橘に依存しているみたいだしね。
そんな橘が私を選んだら野々宮はどうなるかしら?
うふふ、橘、今日から貴女は私の親友としてあげる。
アンタみたいなモブが私の隣にいれるだけ光栄だと思って欲しいわ。
笑う
嗤う
哂う
本当に嘲笑っているのは誰?
<何とまぁ…おめでたい頭をしていらっしゃるようですわね。ふふ、神子とは神の傀儡 でしてよ。黒幕に気付いてないけれど果して元・語部少女を駒に出来るのかしら?まぁ、最高の舞台の為に踊って頂きましょう。 著者:語部少女>
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