その場所は私のもの
今までにない運命だった。

初めてハルキと云う女性に出会ったの。

女の私から見ても見目麗しい女性(ひと)だった。

でもね、私達には絆があるから絶対に彼等は盗られないと思ってたの。

でもどうして?

ねぇ、どうして?

どうしてハルキさんを中心にしているの?

皆、口を開けばハルキさんを呼ぶ。

誰か一人は必ずハルキさんと一緒にいる。

敦盛さんは特に酷い…

だってずっとハルキさんの傍にいるんだよ。

(この)私が話しかけて(あげて)るのにお座成りな返事しかくれなくなった。

きっとハルキさんのせいだ!

少し見目が良いだけじゃないの!

私の方が力があって頼りになるのにどうしてハルキさんの所へ行くの?

私の方がずっと相応しいのに!

皆に囲まれているその場所は私のモノなのよ!

この運命がどう辿るのか確認してから逆鱗で“遣り直し”たら良いんだもの。

大丈夫、私は白龍に愛された神子なんだから…

次の運命にもハルキさんが出てきたら真っ先に消さないと、ね。

ハルキさんが悪いんだよ。

だって私の居場所を盗るんだもん。

絶対に赦さないんだから!



<おや、まあ…周囲の殺気には気付いてないのでしょうか?あぁ、堕ちた神の神子だから仕方ないのかもしれませんが…それにしても人殺しまでして“繰り返し”をしているのだから殺気ぐらい気付かないと、思いもよらぬ者達に殺されてしまいましてよ。 著者:語部少女>



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