反抗少年 | ナノ


▼ 6

冷たく突き放したのが効いたのか、田中はあれから怒って寝てしまった。寝つきが良いようで、俺の腕の中ですやすやと寝息を立てている。

体格はしっかりしているが、こんなあどけない生徒に教師の俺はなんてことをさせたのか。後悔に苛まれるも、イくときのエロ顔が頭から離れない。

起きないのをいいことに、奴のむっちりしたボクサーパンツに触れた。勃起した俺のちんぽが尻の間にずっとフィットしている。
奴の後ろで俺は全く眠れていなかった。

こいつは俺の言うことを聞いて、本当に自慰をして見せたのだから、中々度胸のある男だ。
年下は趣味じゃなかったはずだが、奴の雄らしい体つきと色気づいた表情や声に、正直参りそうになっていた。

頭を冷やさねえと……

布団から抜け出し、小便に向かう。用を足したあと、居間に置きっぱなしのリュックを手に取り、中を探った。
うなって考えた結果目当てのものを取り出し、ポケットにしまう。

そのままソファで寝てればよかったのに、俺は意志が弱かった。ほんとうに教師失格だ。

部屋に戻ると予期せぬ事態が起きた。田中が起き上がり、眠そうにベッドの上でうつむいて、頭を掻いている。
俺は素知らぬ顔をして布団に潜り込もうとした。

「……先生。どこ行ってたんだよ」
「トイレだ。起こしちゃったか?」

頭にくしゃっと触れて再び寝ようと努める。しかしもう知っている通り、こいつは負けず嫌いなのか、諦めが悪い。俺の手首を掴んで、澄んだ瞳で見つめてきた。
なぜかじわりと伝わる熱に音を上げそうになりながら、見つめ返す。

「おい田中。まだそーゆー気分抜けてないのか?」
「うん。俺若いからね」

にやりと目を細めて胸に手を添えられ、ゆっくり後ろに押された。さっきとは逆に、俺が下になって奴がじろじろと見下ろしてくる。

10才以上下なんだが、こいつに標的にされた奴はもう逃れられない気がしてきた。

「本当に俺としたいの?」
「うん」
「お前とセックスしたら、俺責任取るつもりだが。それでもいいのかよ」
「……え?」

冷静に尋ねると、途端に田中の表情が困惑を浮かべる。やっぱり、こいつには教師の思いなど分からないのだろう。

「責任てこれ?」

田中が俺のポケットに手を入れて見つけ出す。
コンドームをひらひらさせる奴の口元は、笑みを作っていた。

「ばあか。んなもん責任のうちに入るか。ゴムは最低限の常識だ。覚えとけよ」

決まりの悪さを隠すために、低い声で釘を刺す。田中は喉の奥で笑い、楽しそうだ。
少し前とは違い、大人の俺ばかりが焦燥に駆られていた。

「……ああ。もういいよ、俺の敗けだ。治まらねえんだからしょうがねえ」
「何ぶつぶつ言ってんだよ? 先生ーー」

奴の後頭部に手を添えて引き寄せる。そのまま口づけた。重ねた唇に吸いつくようにキスをする。
それから中まで舌を入れて、出来るだけ優しく絡ませた。自分からやっててなんだがすごく興奮する。生徒の口を犯すとはこんな気分なのか。

「可愛い顔」

からかうように言うと奴はさっと顔を赤らめた。

何度か繰り返すと、ずっとうるさかった田中が吐息を漏らすだけで静かになった。
さっきはあれだけ積極的だったのに、引いてしまっている奴の腰を無理矢理抱き寄せた。

俺は誰かと寝るとき、優しくは出来ないタイプだ。恋愛事よりも肉体に興味があるだけで、相手のことはあまり考えたことがなかった。
けれど生徒にはそういうわけにはいかないから、正直戸惑っている。

俺は起き上がり、体勢を逆転させて上になった。

「先生……なにするの?」

小さく尋ねてくる田中のTシャツを、胸までまくし上げた。さっきも見たが、色素の薄い小ぶりの乳首に興奮し、舌先で舐め上げた。

「舐めていいか?」
「んっ……もう舐めてる…だろ」
「ここも」

手を伸ばして奴の勃起を確認すると、ボクサーパンツに手を入れた。包み込んだ手で撫でてやりながら、そのまま舌先を胸からへそへ、へそから下へと移動させ、奴のちんぽをくわえ込む。

舐めると嬉しそうにそそり立っていく。

「気持ちいいだろ、男のフェラって。いつもと違わない?」
「知らねえ……されたことねえし」

顔を背けてはぁはぁと息を吐いている。

「おい。初めてなのか、口でされるの」
「……そうだよ」

遊んでるのかと思いきや意外な事実を知り、心臓が高鳴り始める。

「だって、かわいそうだろ、んなことさせるの」

ぼそぼそと呟き、恥ずかしそうにしている。その横顔に俺は柄にもなくときめきそうになった。

「なるほどな。お前わりと優しいセックスするタイプ?」
「うっせえぞ先生」

強気な態度とは裏腹に、田中はあっという間に上り詰めた。
奴のものを口で愛撫し、このまま果てさせようかとも思ったが、一旦やめて再び奴の鍛えられた腹筋に出させた。

男の射精を見るのが好きだというのもあるが、こういう使い方もあるのだ。

田中をうつぶせにして腰を持ち上げた。やらしく色づくそこに精液を塗り込む。
指で探られるのが気持ちいいのだろう、だんだん田中の声が艶がかっていく。

「なあ、ここにな、もうすぐ俺のちんぽが入るんだけど、どうだ?」
「わ、かんなっ」
「……どう? 感じるだろ、なんとなく。俺は感じるよ、お前の中、すげえ気持ち良いだろうなって」

体格が良く筋肉がしなやかなせいだろうか、初めてのわりに中がほぐれやすく締まりは抜群だ。
十分に慣らしたあとゴムをつけ、バックで挿入した。

「アナルきついな、濡れてんの分かる? ほら、ぐちょぐちょ」
「ああっ、あ、あ、んぁっ」
「はぁ……たまらね……すごいよ、ここ」

両手のひらで尻の弾力を味わいながら、徐々に腰を進めていく。

「ちんぽ動かすぞ、お前の良いとこ探ってやるから、声出してみろ」
「ん、ああっ、あ、ァ、やぁぁっ」

目の前で腰を突き出す生徒は、俺にガンガン掘られてあえぎを連発し始めた。 
シーツを握る逞しい腕と反った背中が、快感にされるがまま激しく揺らされる。

「せんせえっ気持ちいいっ」
「だから言っただろ、俺とエッチしたら女の子みたいになっちゃうって」
「あ、あ、んぃ、い、いく、中おかし、せんせ、んあぁっ」

ピストンしながら前も触ってやる。
動きに合わせて擦ると根本からびくびくしているのが分かる。飛び出る精液にシーツが濡れていく。

覆い被さって寝バックで突き始める。田中の声がかすれ、だんだん喘ぎしか出なくなっていく。
これでもう奴は普通には戻れないのだと、俺の側に来てしまったのだと、なんとも言い難い感情に襲われた。

「お前だけイキすぎ」

一度抜いて正面に向かせた。あぐらをかいた俺は、奴に上に座るように言う。
一瞬戸惑いを見せるものの、生徒のとろけきった顔にまた興奮する。

「せんせえ……」
「欲しい?」

頷く奴に舌をからませる。強く吸うと抱いている体の力が抜けていく。
腰を持ち上げて先を押しあて、再び挿入をした。

「これ、奥に届くだろ? ……感じる?」

肩にしがみついてくる体を下から揺らしてやる。 

「奥いっぱい突いてやろうな、もっと気持ちよくなるぞ」
「……ゃ、あっ、だ、めっ、せんせぇっ」

汗ばむ身体と一体になって腰の速度を速める。びしょびしょなのに中はせまくて何度も締めつけてくる。

「あー…すげえ良い、気持ちいいよ、田中」

耳元で囁くと、さらにきゅうっと内側を締めてきた。
知らないうちにする奴の仕草が、どんどん俺の体温を熱くしてくる。

「キスして、キスして先生」

ねだってくる生徒の口を塞いで下からズプズプ突き上げた。激しいピストンの虜になった奴は、動きを合わせて淫らに腰を振っている。

「あっああっ、またイく、イクぅっ、せんせ、んあっ、ああぁ……ッ」

ぐたりとしなだれかかる奴の背を抱いて、そっとシーツに倒した。
なぜだか瞬間的に、この時間を大切にしたくなった。田中の髪を優しく撫で、赤らむ頬に口づけを落とす。

「な、俺ももういきそう、いいか?」

きつく抱き締めながら腰を速めていく。俺の下で生徒が声にならない声をあげている。
間もなく射精をした俺は、糸が切れたように奴の体に覆い被さった。

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