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かつて人々はこの地に住むとされる神を祀るためにあの祭壇を造った。 ひと月に一度、その時期に収穫することのできた穀物や果物を供物として、酒を注ぎ、賑やかに歌い踊る。 この習慣は時の流れにかき消されることなく、今日まで続いていた。 しかし、ある出来事があった。 一人の街人が神を見たと言う。 それは人のような形をしており、全身が鎧で覆われていた、と。 そしてこう告げた。 [生在りし人間を我に与えよ] 人々は困惑した。 今までに人を捧げたことなど、一度も無かったから。 「神の意志に従うべきだ」 そう主張する者もいる中、街はそれを拒絶した。 するとどうだろう、人が一人 二人と消えだした。 それと同時に街を覆う紫気。 恐れを抱いた人々は、一人の少女に白羽の矢をたてた。 名を、シヴァ。 人は殺意を感じ取ったとき、本能が逃げろ、と示すものだ。 彼女は逃げた。 神を信仰する者達から 神 否 悪魔の血塗れた刃から |
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