タイトル未定

真壁さんに至っては
「愛人さん、だいぶ雰囲気変わったよね」
とナチュラルにさわやかにちゃんに名字を間違えつつ話しかけてきた。

その横に居た新田さんには「え?愛人?日々人さんの?」とややこしいことになっていた。

「うん、この状況どうしようか」と困りながら、ブルースーツの名前のところを指さして、んーという顔をする。
指で名前をとんとんと主張する。
「え、ごめんね!名字だとばかり…」
と笑う彼は微塵も悪いと思ってなさそうだ。
天然さんなのか、このやろう。

「うーん…愛人って本妻じゃないところがミソだよね」
「…愛人っぽい?」と笑って聞いてみる。
目を逸らしながら「いやそんなことは…」と答える新田。
「いやいや!目が泳いでる!本妻っぽくなれるように努力します」と笑う。

ほぼはじめて喋るのに喋りすぎたのか、話題があんまりだったのか、少し気まずい雰囲気が漂う。
「あ。えと。前髪切りましてん」前髪を触りながら俯いた。




アメリカの同期は仲良くしてくれた。
みんな本当に優秀で、ちゃんは少し取り残される形になってしまっていた。
他には日本人女性達と日々人と、日々人を通してムッちゃんとは仲良くなった。
とりわけ日々人とは仲がよく、仕事以外でも会ったり飲みに行ったりしていた。
日々人も周りになにか言われてもめんどくさいようで適当な返事をしているのか、みんなによくからかわれた。
兄弟の末っ子だね、と言われたりもした。

「ねぇー日々人くんやーい」
「愛人さんなにー?ていうか座っていいって言ってないし」
「キミ私に容赦ないよね」
まぁ座るけど、と日々人の目の前に座る。
愛人さん、の元凶はキミだなというのを言いかけて呑み込む。
「なんか来週日々人と雑誌の撮影って聞いたんだけど…」
「あーあれだろ、男の体、みたいな特集のやつ」
雑誌の名前に聞き覚えがある。
「やっぱり!あの雑誌だよね、絶対全裸じゃん。
ほら、この野球選手のやつ見てよ」
携帯電話の画像を見せる。
「うわー…え、これ見えないのこれ…大丈夫?
これお尻見えてんじゃん!
…ていうかこの画像持ってるの引く…」
「ちが!日々人に見せようと思ってわざわざネットで探したんだって!」
「ふーん…」
「その目やめてくれます?」
携帯電話が帰ってくる。
「これ一枚だけ?」
「違う人のだけどまだあるよ」
ほれ、と渡す。
いい体したタレントと外国人女性が絡んでる写真だ。
ちゃんの思考にふと、こんな絡みを目の前の人がするのか?と過る。
「めっちゃ絡んでんじゃん!」
「そ、だねー…」
「…」
「…」

「ちゃんこの役やr」
「いやいや、きっと外人さんだよ」

「…」
「…」

「なんか幼くなったね」
「ま、前髪切った」

「そう…」
「そう!」


ちゃんはこころなしか顔が赤い。

「なんか、想像してる?」
「え、いや、え!」

「…ふーん」
とニヤニヤしながら携帯電話を返す日々人。




「なんなら練習してくれる?」
「…」
「え?すんの?」
「し、しましぇん!」



(わかりやすっ…)








ーーーーー キ リ ト リ ーーーーー

日々人さんにananの表紙の話!
きっとくるでしょ!

絵は描けないので誰か描いてくれください心からお願いします(°_°)


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