「***、ちょっといいか。」
『どうかなされたですか?』
雨が降っているなか、縁側で曇った空を眺めていた***を呼び出す。
雨が降っている所為もあるのだろうか。
振り返った***は少し寂しそうな顔をしていた。
『私に頼まずとも六郎様に頼めばよろしいのでは?』
「そういうわけにもいかん。お前にしか出来ないことだ。」
“***にしか出来ないこと”というが、***には何のことかさっぱりだった。
いいから来いと言われると断るわけにもいかないので、幸村のあとを***は大人しくついていく。
ついていった先は幸村の部屋だった。
煙管を吹かしているからか多少煙たいが、そこは彼の匂いでいっぱいだった。
『…して、私にしか出来ないこととは…?』
先ほどからずっと疑問だったことを尋ねてみた。
機嫌を悪くしてしまったか、顔を向けてくれなくなった。
変な空気になり、まずい状況になってしまったことを感じ始める。
もしかしたら城を追い出されるのかという変な考えも頭をよぎる。
『ご機嫌を悪くされたなら申し訳ありません!!ただ、私にしか出来ないことというのが気になったものですから…。』
「いや、そんなことはない。面をあげろ。気にしておらん。」
平伏し、謝罪の言葉をならべる彼女にびっくりしたのか、幸村も若干焦ったようだ。
「…今日は一段と冷え込むな。」
『そうですね。お身体を崩さないでくださいね。』
気まずい空気も一転し、他愛もない会話だが、二人の間の緊張もだいぶほぐれてきた。
「さて…これからが本題だ、***。一つ頼みがある。」
『何ですか?私でよければ何なりと。』
再び***が尋ねると今度は片方の腕が背中に回ってきて抱き寄せられた。
その腕で抱きしめてくれ
『い、いきなり何いってるんですか!!』
「冷え込むから人肌だって恋しくなるだろう?」
title by:DOGOD69
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初めての幸村様夢でしたが…、口調がわからないという罠/(^o^)\
需要があるかは謎です←