会長と危険なアレ5



 そのまま暫くフェラを続けていると、もういいと制止の声が上がる。切羽詰ったようなジークに限界が近いのだと分かるが、そのせいか少し不遜な物言いにカチンときたので手の中のペニスを握りこんでやれば苦しそうな呻きが漏れた。

「ぐ…っ」

 ざまあみろ、と笑みを浮かべて俺は大人しくなったジークの両足を持ち上げる。そして窪みを見つけて指を這わせると、突然焦ったジークの声が降ってきた。

「なっ、ど、どこを触って…!」
「あ?だって今日は俺がするって――」
「なっ、ならぬならぬ!!」

 さっきまで大人しく寝転がってたジークがここに来て大きな抵抗を見せ始めた。
 俺より大柄なこいつに暴れられると、押さえつける力なんてない俺にはどうすることも出来ない。仕方ないので足をおろしてやって体に乗り上げ寝そべると、胸板の上で甘えるように首を傾げる。

「駄目か?」
「っ駄目だ!」

 一瞬詰まっていたが、本当に一瞬だった。首を勢い良く横に振るジークに俺はわざとらしく頬を膨らませて抗議する。

「俺だって男だぞ、ヤりたくなる時だったあるだろう」
「以前面倒だから抱く側に回りたくないと言ったのはユーリだぞ」
「そうだっけ?」

 思い出そうとするが、頭がふわふわしてよく覚えてない。
 ジークは上体を起こして俺の腰に手を回すと、ぐっと顔を近づけて眉を顰めてみせた。

「ユーリ、少々飲み過ぎたのであろう?目が据わっておるぞ」
「は?誰が何を飲んだって」
「おぬしが酒を飲んだのだ」
「未成年が飲むわけないだろう!」
「いっ、痛いやめろユーリ、頬を抓るんじゃない!」

 まるで俺が悪いと言わんばかりのジークに腹が立ったので両頬を抓ってやったら、仕返しとばかりに抓り返される。優し過ぎて全く痛くないが。

「ユーリは酒癖が悪いようだな」
「わるふへーよ」

 困ったように笑うジークに頬を抓られたまま眉を寄せて、俺を子供扱いするような言い振りに文句を並べようと口を開いたときだった。


「ひっ…ん!」

 いつの間にか布越しにジークの両手が俺の双丘を割り開き、服の隙間から入り込んだ尻尾が窪みの中に先端を突き入れている。覚えのある形に内壁は抵抗なく受け入れ、むしろ嬉しそうに収縮を繰り返した。その動きに合わせるように尻尾からは催淫作用の粘液が中をゆっくりと解していく。
 すっかりこの行為に慣らされた俺のケツは、それだけでもう簡単に降参の旗を上げていた。

「こんなおぬしも、新鮮で可愛いぞ」
「ひっ、きょーだ、ぞ…!」
「私も散々煽られて我慢させられてたのだ、もういいだろう」

 ジークの胸に体を預けて腰を捩じらせていると、こめかみに口付けが落とされる。俺は長い髪を一房掴んで引っ張ると、キスをしてくれと言わんばかりに舌を出した。
 希望通りに噛み付かれた口付けは、舌を絡み取られて強く吸われる。甘い疼きに背筋が粟立った。
 両手をジークの首に回した時点で、俺の負けだ。

「あっ、じ、ぃく…っ、ちゃんと触っ」
「どこがよいのだ?」

 分かってるくせに奥の方ばっか擦って焦らしてくるジークを睨み付ける。さっきと逆転したとでも思っているのか、優位に立ったような笑みが気に食わなかったので俺は尻尾を掴むと無理やり引っ張った。ずるりと移動した尻尾の先端がようやく前立腺に当たって俺は短い悲鳴を上げる。

「ひぐっ、んぅ!あっ…」
「っ、ユーリ!そんな強く握られては…っ」
「は、ぁ…っ?お前が下手クソだから、俺が動かしてやってんだ、ろっ」

 そう言って尻尾を握りこんだまま抽挿を繰り返せば、苦しそうにジークが眉根を寄せて息を詰めた。さっきから握りこんでいる痛みのせいか分泌液が零れているので、俺の中は既に粘液でどろどろだ。

「んっ、ぁあ!うぅ、は…っ」
「ユーリっ、頼むから手を、」

 あまりにも切羽詰った声を出すものだから、俺は流石に可哀想になって尻尾から手を離すとお詫びに唇に触れるだけのキスを何度も与えてやる。そうすると伸びてきた舌に甘えられて唇を開けば、腔内を強引に暴かれて唾液を吸われた。舌を噛まれてだらしなく零れたものが顎を伝う。酸欠でふらふらしていた頭が更に思考を鈍らせた。

「んぅ、っはぁ、じぃ、く…っふ、んん」
「今日のユーリはいつもより扇情的だな」
「あっ、んんっぅ」
「寝室まで辛抱出来ぬ」

 鼻息荒く興奮したジークは俺を強く抱きこむとあっさりと服を脱がせる。そしてお情けのように足に布が引っかかっただけの丸裸な俺の腰を抱えて座り込むと、内壁を抉るように尻尾をぐるりと動かした。

「あうっ、ひ、ぃ…っ」
「ふ、ユーリのここは、もう触らずとも快楽を拾えるのだな」

 嬉しそうにそう言いながら俺のペニスに触れるジークにつられて視線を落とすと、既に後ろだけでそそり立った自分のものは限界とばかりに強い主張を見せていた。先走りの粘液が亀頭でぷっくりと雫を作っている。

「お、前のせ、っい、だろっ」
「ふふ、そうだ、私のせいだ」

 なんて嬉しそうに笑うんだ。
 責めたつもりだったのにそう喜ばれてはそれ以上何も言えない。恥ずかしさを誤魔化すようにジークに抱きついて俺のペニスを視界から隠すと、足を腰に絡めて窪みを浮かせた。
 尻尾を動かすたびに中に溜まった粘液が零れて、内腿を伝う感覚すらも気持ちいい。



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(C)siwasu 2012.03.21


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