会長と危険なアレ4



 一体何杯飲んだのだろうか。
 三本程空いた瓶を見つめてジークが溜め息を付いている。もう少し味わいながら消費するつもりだったのだろう、生憎だったな。俺に飲ませたお前が悪い。
 ソファーでだらしなく寝転がった俺はそのまま肩を落としているジークの様子を見つめていると、視線に気づいたのかこちらを見つめるなり眉を潜めて近づいてきた。中身を揺らしながら遊んでいたグラスを取り上げられて唇を尖らせると、宥めるように頬に口づけが落とされる。 

「飲み過ぎだ、そろそろ寝た方がいい」
「はぁ?セックスはダメだぞ」
「ぐっ」

 はっはっは、残念だったなジーク。酔っていてもちゃんと記憶はあるぞ。
 けれど残念そうな、落ち込んだ表情が少しムラっときたのでその気がないわけでもない。
 ああ、そうだ。

「今日は俺がするからお前は何もしなくていいんだよ」

 俺はジークの胸ぐらを掴んで引き寄せると、そのまま体重をかけて床へと押し倒した。体格差がかなりあるので抵抗できるはずなのだが、されるがまま呆気にとられたような表情で俺を見上げているジークを見てるとやはり俺を好きなんだなあと実感できて心地よさを覚える。
 泣き虫といえど魔王を押し倒す図って何か最強になった気分だな。

「な、なっ、ゆ、ユーリ…!」

 ようやく思考が現実に追いついたのか、ジークは顔を真っ赤にさせて俺の腰を引き寄せようと腕を回してくる。
 ので、容赦無い力で払い落とした。
 ショックを受けたと言わんばかりのジークが泣きそうな表情を見せている。

「俺がするからお前は寝転がってるだけ!触るなよ」
「む、むう…」

 今度は不服そうに唇を尖らせるジークの頬に俺が口付けしてやった。
 すぐに照れてもじもじするジークに、いつもがっついてくる癖に俺が攻める時はいつも初めてみたいな反応を見せるよな…と思わず半眼になる。

「いいか、さわんなよ」
「わ、分かった!」

 手を出さぬようにとの考えなんだろうが、真っ赤な顔で目を閉じて胸の上で手を組まれるとどうも萎えて困る。いや、こいつの残念な所は今に始まったことじゃねえけど。
 動かなくなった巨体に、俺はとりあえず鼻を摘んでみた。ふがっと情けない音を立てて口を開いたのですぐに唇で塞いで舌を滑り込ませる。

「ん、」

 すぐに俺の舌にジークの少し長い舌が絡んできて動きを邪魔するので、頬を包み込んで顎を無理矢理上げれば少し大人しくなった。
 自由になって俺はここぞとばかりに大きな口の中を堪能する。鋭い犬歯に触れれば今にも舌が切れそうで、いつも俺を噛む時手加減してるんだよなあ、と思うと胸が満たされる。

「っ、は、んむ」

 ジークは魔王とあってか全体的にパーツの一つ一つも俺より大きいので、食い付いてるのに唇がすっぽり収まって逆に食べられてるような感じがする。
 悔しくて唇の端に噛み付けば腰がはねたので、俺は満足して首筋に移動するとそのまま胸元へと唇を滑らせた。逞しい胸板に嫉妬を覚えつつ布の上から乳首を甘噛みするとジークが抵抗を見せたので胸を隠そうとする腕を掴んで睨みつける。

「どけろって」
「い、いや、だがしかし……」
「はぁ?だったらもう終わるけど」

 ため息を付きながらそう言えば、慌てたジークが腕を開いて大の字になったまま動かなくなった。素直なことはいいことだ。
 俺はまた乳首を責めつつ、既に勃起して今か今かと主張しているペニスに指を這わせた。布の間から直接触れると軽く握りこんで擦ってやる。立ち上がってきた乳首が面白いぐらい震えたので思わず笑みが漏れた。

「お前乳首弱いのな」

 顔を真っ赤にして今にも羞恥で泣きそうなジークが唇を噛み締めている。布を捲り上げて厚い胸板を晒せば可愛い色をした乳首が主張していて、面白くなってきた俺は執拗に舐めたり吸ったりと責め立てた。

「し、しつこいぞ…」

 呻きながら抗議するジークの声は震えている。
 あまりしつこくすると泣きそうな気がしたので、名残惜しいが俺はそのまま腹筋へと唇を移動させて、歯でゆっくりと腰布を外した。様子を見たくて仕方ないジークが首を必死に持ち上げているのが何だかおかしくて笑える。
 そのまま留めている紐を引いてパンツも広げれば、ようやく開放されたとばかりに太く反り返ったペニスが跳ねるように立ち上がった。
 今日はいつもの寝室では無い為照明も明るいので、その存在が強調されて少しグロテスクだ。こうして見ればその大きさと太さによくこんなものが入っていたな、と思わずケツが引き締まる。
 竿を横から唇で挟んでやれば、腰が揺れてペニスがふるりと震えた。俺はとりあえず今までされた経験とか知識を思い出しながら、左手で下から扱き上げつつ唾を垂らして亀頭を口に含んでみた。そのまま呑み込んでやろうかとも思ったが、半分ぐらいの所で喉奥にぶつかってしまったので諦めよう。流石に全部飲み込んでやるほど俺はマゾではない。

「ん、む…っ」

 飲み込めきれないところは左手で上下に擦りながら、合わせるように唇も動かしていく。尿道を舌で刺激してやれば更に硬さが増したので軽く歯を立てながら先端を弄った。

「ユ、ユーリ…っ」

 俺の頭を掴もうとする手を払いながら、ジークのペニスを焦らすように愛撫してやる。そういえばこいつにフェラするのは初めてだっけか、と思い返して何かに耐えるように眉間に皺を寄せているジークを少しわざとらしく上目遣いで見上げた。
 ら、予想通り破裂しそうなぐらい大きくなった。



←back  next→

>> index
(C)siwasu 2012.03.21


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -