後輩×先輩(FT)[R18]



「妹のクラスメイトは黒魔術をナメている」という診断結果から作った話。



【妹のクラスメイト】

 俺は妹が好きだ。とてつもなく好きだ。大好きだ。
 幼い頃から「お兄ちゃん」と嬉しそうに駆け寄る妹。最近ではぐんと大人っぽくなって良からぬ輩が纏わり付くようになった為、俺は必死に妹を守り続けている。ついでに言うと妹の親衛隊長もしている。
 シスコンと呼ばれても構わない。むしろシスコン上等、何が悪い。
 そんな俺に勿体ない程可愛い妹から、最近悩みがあると相談された。どうやらクラスメイトが妹を虐めているらしい。原因は俺だそうだ。
 これでも俺は学内でも5本の指に入る程度に黒魔術を得意としている。それ以外はからっきしだが、この特技だけは自慢のものだった。なんせ可愛い妹が目を輝かせて凄いと褒めてくれるんだからな。ゆくゆくは黒魔術では右に出るものはいないと言われるぐらいまで極めるつもりだ。
 しかしどうやらそれを妹のクラスメイトが馬鹿にしているらしい。
 「黒魔術なんてたかが攻撃一手の野蛮なものでしょ」と鼻で笑うクラスメイトの言葉に悔しかったのか、妹が目を潤ませて涙を堪えていた。その姿も可愛いがそれよりも問題はクラスメイトだ。
 けしからん。誰だそいつは。俺が行ってぎゃふんと言わせてやる!

「ぎゃふん…っ」
「うわー…その言葉使う人初めてみました」

 動きを封じられて地面に転がった俺にあいつが楽しそうに鼻歌交じりで背中にのしかかった。

「ふぎゃっ」
「相変わらず色っぽい声出せない人ですねー」
「うっ、うるさ…!」

 俺の背中で呑気に腰を下ろし寛ぐあいつを見上げる。
 妹のクラスメイトは、こともあろうに学内では右に出るものはいないと言われている白魔術の使い手だった。
 ちなみに白魔術と黒魔術の相性は最悪だったりする。主に俺の方が。

「バッカじゃないですか?負けるの分かってて何度も挑むなんて」
「うるさい!俺は可愛い妹の為にもお前をこてんぱんにやっつけて黒魔術が一番強いんだとい…ってやめろズボンを脱がすな!」
「本当煩いのはそっちですよ。ようやく貴方に近付けたと思ったら妹、妹、妹。…あー…なんか腹立ってきた。今日はこのまま青姦コースで」
「ひっ」

 冷めた目が俺を見下ろして思わず体が震えた。
 こいつは俺が負ける度に人のケツを掘ってくる。なんだお前はケツが好きなのか。
 そういえばそんなことを以前言ったら余計怒らせたっけ。



「ぅあっ」
「考え事する余裕あるんだったらまだまだ大丈夫ですよね」

 ぐり、と奥をえぐられて俺は大きく背を反らした。両手はがっしりシーツを掴んで必死に地獄のような快楽を耐えている。
 ちなみに今はベッドの上。お外で散々突っ込まれて動けない俺を抱えてこいつは自分の部屋に連れ込んだ。
 普通ならこの絶倫が、とか罵れるのに別にこいつは絶倫でも何でもない。ただ疲れた体をお得意の白魔術で回復させているだけだ。ついでに俺も。

「ひっ!…あっ、もう無理…!本当勘弁…っあ、んぅっ」
「何言ってるんですか。ちゃんと元気にしてあげたでしょう」
「せっ精神力の問題だ精神力の…!」
「あぁ、じゃあそっちも…」
「や、やめ…っ!本当お前何でこんな…」

 わぁお。疲れきった心がどんどんと癒されていくよ。白魔術って凄いな。嬉しいな。
 …なんて言う訳ないだろ!
 バックで人に馬鹿の一つ覚えみたいにそれこそバカスコ突っ込んでたこいつは俺の言葉を聞いて体を反転させやがった。ぐい、と捩られる痛みに間髪入れず与える容赦ない律動。

「あっ!は、んん…っぁ、あっ、や…っあ」
「最初はあんなに『いてーよ、いてーよ』って言ってたのに随分可愛く啼くようになりましたね」
「うるさ…!っあ…っ、あぁっ、はっあ、んん…!」

 嗚呼、もう駄目だ。頭が何も考えられなくなってきた。最近は段々と流されてる気がしなくもない。

「んぅっ、あっ」
「ほら早く僕なしじゃ生きれなくなっちゃってくださいよー」

 妹のクラスメイトの話す声が聞こえるが、快楽に溺れかけてる俺にはもう何も考えられない。
 あれ、そういえば俺なんでこいつにヤられてるんだっけ?



end.



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(C)siwasu 2012.03.21


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