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「うう……」


 家の中で悶々と考え込む。

 ──「俺でよければ練習台になってあげる」。
 思わぬ展開になって、頭まで痛くなってきた始末。
 一体、どうしたものか……。
 ここは立花さんの言葉に甘えるべきなのか……いや、甘えたら甘えたでなんだかカルい女に見える。
 とは言え断るのもどうかとも思うし……ううぅん、どうしたらいいのぉ……。

 考えて考え抜いた挙句、立花さんにメッセージを送った、『考えさせてください』と。
 我ながら苦しまぎれの判断だと思うが、今はこれが最善手だと思う。

 もちろんうれしいけれども、すぐに返答するのも自分にとっても相手にとっても気持ちいいものではない。
 であれば、この判断は間違っていない!──はず。


「あ……立花さんから返事……」

『そっか。そうだよね、そんなすぐに返答できないよね。俺としてはいつでもいいよ、でも困ったときにはいつでも来てくれて構わないから』


 あぁ……ホント、いい人だなぁ……。


「ありがとうございます……っと」


 もし、その時が来たときには心の準備をしておこう。
 告白する覚悟を持って。


「でも……気持ちよかったなぁ……」


 立花さんとのエッチ……。
 今でも、夢でも見ていたのかと思うほどの夢見心地で信じられずにいる。
 けれど立花さんとこうしてやりとりしていると、少しではあるけれど現実味が帯びてくる。


「ふふふ……」ニヤニヤせずにはいられない……。


 そういえば……立花さんがエッチのときにはあんな風に意地悪なことを言うなんて思わなかったなぁ。
 意外な一面が見られたかも。

 ああ、どうしよう……会いたくなってきちゃったな……。
 それであわよくば、またエッチな──


「な、何期待しちゃってるんだろ!」


 危ない危ない……妄想に耽るところだった。
 こういうときはレポートでも書いて落ち着こう……。

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