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「え? 海?」
「そっ、今度忍田さんと行こうって約束したんだ。ね、一緒に行かない?」
お互い彼氏ができたけれど、その彼氏が住むマンションが同じとあって、よく友達と疎遠になりがちなんて聞くけれど、むしろ今までよりももっと親密になれている気がする。
結もマンション通いしているせいか、私も足繁くマンションを行き来している。
「い、一緒に行くのはいいけど、迷惑じゃない? 忍田さんだって結と行きたくて誘ったんだし……」
「あー、違う違う! 誘ったのは私なんだよ〜」
「えっ、結が!? 珍し〜」
「うん、まあねえ。忍田さんと海行きたいってのもあるし、最近新しい水着買ったから着たいなぁと思って!」
「へぇ〜水着買ったんだぁ。そう言えば、最近海って行ってないかも……」
「だったら、なおさら行こうよ! それに……ほら、忍田さんといるとすぐにエッチに発展しちゃうし……」
「あー……」
あの日のダブルデートもすぐに盛り上がってたもんね……。
「うぅん……わかった。立花さんに相談してみるね」
「うん、そうしよ! あっ、水着買うんでしょ? だったら一緒に行こうよ」
「そうだね……」
服の流行とかはチェックしているんだけれども、水着はどうせ夏の間だけだしと思ってあまり知らない、結とともに見に行くのがちょうどいいだろう。
まだ教授がシンガポールから帰ってこないし、結も午前中のみの講義ということで、午後ショップに行くこととなった。
「ほー……今の水着ってこんな感じなんだぁ……」
「うん、今年はガーリーが大きなコンセプトみたい」
ギンガムチェックやドット、花柄などのボタニカルが流行だそう。
「う〜ん……なるべくなら露出低めがいいなぁ」
「え〜何言ってんの! せっかくの水着なんだからもっと弾けようよ」
「え〜? だってラインとか気になるし……」
「も〜。じゃあじゃあ、オフショルとスカートの水着とかいいんじゃない? 肌のチラ見せ程度だし。──あっ、ほら! このフリルつきとか可愛いかも〜」
「え〜? 似合うかなぁ……」
「もう、つべこべ言わずに試着してみてよ!」
「わ、わかったよ……」