ふと思った。
なんで彼は首輪をしているんだろう?


「……。」

「…なんだ?」


気になったら思わずそればかりに気を取られてしまう。そして彼の言葉にハッと我に返った。


「ううん、なんでも」

「そうか」


彼の不思議そうな顔に僕は首を横に振って応えた。でもやっぱり気になるな…

あれかな?プリンプリンの守護竜だからかな、プリンプリンのものです。とか…、

それはそれで…


「さっきからどこを見ているんだ達也」

「…えっ!?なんのこと…!?」


またもぐるぐる考えてたら、
ドラゴンの言葉に思わず肩を揺らす。
当の本人はちょっと眉を動かしていて 


「何か周りにいるのか?」

「うー…んと…、違うかな」

「ならなんだ?」


中々言わない僕をただひたすらじっと見つめてくるドラゴン。

ちょっと間が保たない…


「、ドラゴンさ、なんで首輪付けてるの?」

「?…ああ、これか」


流石にずっと見つめられてると僕の思考が熱くなりそうなのでここで観念。

どうしても彼に見つめられるのは慣れない


「なんだ、達也も付けたいのか?」

「えっ」

彼は首輪に手をかけてからニヤリと笑った。


「達也も付けたらお揃いだな。」

「っ…」


そう言ってドラゴンは僕の頭を柔く撫でて、何故かおでこにキスを落とされる。


「だが、達也が首輪を付けたらきっと鎖繋げたくなるぞ。」

「っ僕は犬じゃないよ」

「…冗談だ」


クスクス、綺麗な顔で笑う彼は僕から離れていく。


「で、付けてる理由は?」

「…達也が首輪付けてくれるなら教えてやる」

「なにそれ」


どうやら上手く彼に流されてるみたい。

大切な理由があるのかな…。



「(明日にでも…付けてみようかな…)」




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