消息不明

雅の消息が分からない。
ゼツからそう伝えられて以来、既にもう一ヶ月以上が経過している。
雅に最後に逢ったのはペインだ。
その際、雅はターゲットが残り二人だと言っていたらしい。
今、残り何人なのだろうか。
今、何処にいるのだろうか。

片腕を失ったデイダラは、暁の尾獣封印のアジト内で印を結んでいた。
ペインの幻灯身の術により、デイダラとサソリ以外の全員が幻身だ。
一尾封印の完了が近い。
痺れを切らしたデイダラが片腕で印を結んだまま訊ねた。

「角都の旦那、ホントに雅の居場所に心当たりはねえのか?」
「何度それを訊けば気が済む?
俺も知らんと言っている」
「デイダラ、集中しろ」

ペインに注意され、デイダラは舌打ちをした。
イタチとサソリから視線を感じたが、無視した。
一尾の人柱力に引き千切られた腕が痛む。
雅の心地良いチャクラで治療して欲しいものだ。
片腕を失ったと知れば、雅はショックを受けるだろう。
この腕は再生出来るだろうか。
雅なら何とかしてくれるだろう、とデイダラは楽観的に考えた。
目を閉じて集中し直す前に、雅に思いを馳せた。

雅、オイラは此処にいるぞ。
お前は何処にいるんだ?





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