「つまるところ貴女がすきです」



天井にぶら下がる
ペンダントライトの下で
暗がりのなか

背中を丸めこんで
叩き潰す勢いであかりを
消した雨の日

心にわだかまる
僕の腹の言葉達が、そう
照らされることが

僕の僕らしさをぶち壊してく



悲しくなんてないんだよ
嗚呼ただ、ご覧のとおりで
光の下を歩くのが恐くて
顔を覆って擦り足で歩いている

不安定なんて百も承知
綱渡りの道化なんです
目があう度に微笑むのは
吹き出しかけな嫌悪感を、殺すため


君が笑えば
僕は迷わず笑い返し
君が悲しめば
根源を罵ってみせる
君の為じゃない
僕の為に

そう、僕の為に


悲しくなんてないのさ
嗚呼ただ、ご覧のとおりで
自分と向き合うのが恐くて
鏡の前でとりあえず笑っている

百も承知 偽善者なのも
僕は色あせたただの道化で
目があう度に微笑むのは
口をつきかけた嫌悪感を、打ち消して

そう、僕が僕から目を背けて、ほっとするため




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