華練―かれん―
かぐわしい プリムローズの花を
絡ませて頬に引き寄せる
日だまりは 木の下のあなたを
そっと淡い眠りへと誘い込む
手を伸ばせばあなたまであと少し
小鳥は空を回りながら羽ばたく
作り上げて形が分からない自分に
また強く、また強く
首を締められているから
いつになれば声は
歌よりも確かに
あなたの心にまで
届くのでしょうか?
嘘をつくところを
間違えたあの日
また一歩あなたから
遠退いたのです
いつになれば心は
明日(あす)よりも確かに
萎れ枯れ果てて
なくなるのでしょうか?
心の壊しかたを
間違えたあの時
またあなたのことを
愛したのです
[ 33/137 ]
[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]
↓サーバー広告↓