かじかみ

季節の変わり目に降る
氷のような雨に
肌の熱を吸い取らせ
忘れる淡い想い

心の奥を凍えさせる
あなたの眼差しは
優しく笑いかけるの
わたし以外の誰かに


地面を黒い染みで
うめつくし
灰の空が泣いている




ただ 傍らに
あなたの傍らに
いられたらいいと
言い聞かせて眠る

ただ 願っている
愛してください、と
狭い部屋のすみで
泣きくずれている


矛盾にひりつく言葉を
この雨に流して
あの空の向こうに
還してしまえたらいいのに


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