牢獄


剥がれ落ちてゆく
繕った顔の一部
あなたの目の前で
ほろりと

剥き出しにされた
私のその一欠けら
その目に淡く映って
崩れた

滑り落ちあらわになった嘘は
あなたへの怯えと
わたしの弱さを携え
綺麗に今割れ始めた



かなぐり捨てて
欲と自尊心を
ただ泣いてみせて
小さな時についた
嘘よりも真っすぐになれたら

もっと波に逆らって
脆弱な心を削って
ただ笑ってみせて
涙まじりでもいいから
誰よりも強がっていれたら



残る嘘の破片一枚
握る手はもう
傷だらけで感覚もないけど
胸の痛みは確かに
渦巻いていて
振りかざした破片に
血を
滲ませていた



かなぐり捨てて
欲と自尊心を
ただ泣いてみせて
小さな時についた
嘘よりも真っすぐになれたら

かなぐり捨てて
虚と実の二つを
混ぜ合わせずに
小さな時についた
嘘よりも真っすぐになれたら

もっと背中預けて
息を吐いてもいい?
もう叱っていいから
小さな時に壊れた
嘘よりも今は今が脆いから



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