白い世界


地平の淵で
陽炎が大地を舐め
消えてゆくように
掴んだ切れっ端が指をすり抜ける

時間の節目
見えないボーダーラインが
背筋に氷水を
流し込んだ感覚は確かにあった


空気の歪みが
涙腺に突き刺さる



交わしたかったのは
後悔や愚痴なんかじゃない
そう思っても遅い
走り抜けた足の速さに
比例して分岐点は遠ざかってる

さようなら白い部屋
告げれぬまま去る世界よ
クラっと揺らめいて
まだ見ぬ崩れた真実に
アヤフヤになるな涸れた悲鳴




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