檻
三畳半それはぼくには
広すぎる一室で
呼吸をするたびにぼくの
命を繋いでゆく
天井近くにある格子
覗く群青の空は
遠く儚くまばゆく目に
映って貫いた
余すところなく肺いっぱいに
貪った溢れる空気に不満顔
それでもまだまだ足りないとぬかす
外のアナタにべっべろべろべ
『ソンママ溺レテ逝ッチマエ』
格子の窓枠
幅は20センチ
区切られたその絵の果ては
ぼくの命と比べたら
目にも明らか だから
さよなら さよなら
眠るたび告げよう
生まれ落ちたことに滲む声で
侮蔑を何度でも唱えて
生爪を噛みちぎろう
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