鳥の巣


何が変わるというのか
歳を重ねただけの自分に

巣と称した場所から
大人達が飛べと手を叩く

誂えられた優しさだとか
思いやりだとかを拒めば
あなたがくれた翼は
言うことを聞くというの?


青空を望めぬ日に
花も咲かぬうちに僕は
風になぶられて両手を広げて

ああこれが旅立ちかと
紛れたきらめく雑踏で
卒業の文字を鼻で笑い唇を噛む



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