初めましてよりも多く


さよならを口にしたのは
いつの事だろう
子どもが駆ける歩道で
振り返っては忘れたふり

何度目かの別れを拾い
じっと見つめれば
約束で輝いていて
抱えられた子どもと重なる

楽を求めて選んだ孤立
それでも苛立ちは
手の振り方を教えた誰かへ


デジャヴと言って
春に変わったばかりの風
寒いのは人のせいだと
刷り込むように

泣き言をいう
胸の軋みが音をなくし
僕の唇を求める
僕を無視して



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