石英

空が溢れる音に
耳を傾けて
なみだが止まらなくなる
気づいていますか
青は滲むのです

風がなぶり去るたび
指を広げて
胸を強くおさえ込む
知っていますか
愛は毒なのです

どこにも行けないまま
積もる想いが
弾けることもなく
しずかにひび割れて
こぼれてゆく
かき集めかけた腕に
力を込めることもやめて

私が欠片になる日を
どうか どうか知らずにいてください

時の砂に変われた日に
どうか どうか流され忘れられるように


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