筆圧
あなたの何気ない文字を
まぶたの裏に刻む
手元に置くつもりの
紙片を
いつまでも握り締めて
あなたの口から漏れ出て
声と声に挟まれた
苦味だらけな愛が
無骨に
残りそうで掻き消えていく
祈るようにすり込む
字のかすれとクセ
声は遠い
声は遠い
遠くて拾えない
形を辿る度に
作り変わる声
あなたじゃない
あなたじゃない
時間は遠のいてゆく
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mokuji
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