線路


あの曲がり角を
過ぎて向こう
そこで乗り換えたのは
いつのことだろう

握りしめた紙に
印しを刻んで
後戻りできないよう
くずかごを探した

不条理でできた線路は
いつだって後ろへは進めず
飛び去る景色を緩めたくて
ぼくはただ首を捻っていた


散り散りの花
君が最後に
嗅いだ香りを教えて

強く目に残る
花弁の答え
仰げど仰げど見えない

飛ばされぬよう
手摺りを握り
できた拳には何が宿るだろう

尋ねる声は唇を伝って消える


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