花時


想いを托せぬまま
花が枯れ落ちて
土と混ざり合う

宛名すら刻めず
月日が流れて
言葉は崩れる

淀みない答えを育てたなら
報われる命はいくつ残るの?
宿せぬまま死に急ぐだけの
息はどれだけ意味を持てるのか


夢の中に生まれ
朽ちゆく花時が
歩みなさい歩みなさいと
繰り返す私をあざ笑う

夢の中に閉じ込め
曖昧に終わる
冷やかに零れ落ちゆく
涙の意味を拭い去る

夢の中に生まれ
朽ちゆく花時が
歩みなさい歩みなさいと
繰り返す私をあざ笑う



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