×年目の没日



何かを台無しにした日があるのなら
まずはストーブに火をつけて
部屋が温もったころに
家中の窓を開けてごらん

空回りで終わった時があるのなら
雨が降ったらおあつらえ
傘はどこかへ置き去って
海辺をただただ歩いてみて

暖かな部屋は瞬く間に凍てついて
海辺の店は明かりもなく
何の意味もないその馬鹿らしさに
きっと笑えてくるさ


だから息を吸って
しみこむ風は無味無臭?
そんなこともあったね
そんなこともあったねと

だから息を吸って
しみこむ風は顔馴染み
振り返って滲む世界
頬のこわばりはきれいに消えるはず

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