「きゃー、これ美味しい、あっこれもー」

『まだ食べるのか?』

「もっちろん!」

「籠女様…」

『いい、二人だけにして』

「御意」


パタンと閉じられた扉

二人だけの空間

止まない小鳥の食欲


『美味いか?』

「むっ…」


"ゴクン"


「やっぱり、籠女ちゃんだぁ」

『小鳥?』

「そーだよ、でもおかしいなぁ私、籠女ちゃんのママに首締められちゃてさ気付けば彼処に何日居たんだろ?死ぬかと思ったよ」



違う

やっぱり小鳥はあの日、母様に殺された

そして私のように転生したんだ


「前と、ちょっと見た目が違うけど籠女ちゃんだ…魂がそう言ってる」

『私も、あのときの籠女とは違う…小鳥も母様に殺されて生まれ変わったんだよ』

「へっ…じゃあ小鳥は死んだってこと?」

『大丈夫、昔の事は何も考えずに…小鳥は今だけを見据えればいいよ私が守るから』

「う…うん」

『そんなに深く考えなくても…あ、そだ…この世界、小鳥が言ってたナルト?の世界っぽいよ』

「へ?」

『ほら、暗部とか何とか言ってたわよね?』

「えっ、じっじゃあ、私、死んじゃってトリップしちゃったってこと?!」


そう、トリップ!

思い出した…。


『そうそう』

「籠女ちゃん!小鳥、ナルトに会いたい!あとカカシ先生とシカマルとサクラちゃんと『ちょっ、ちょっとナルト…?』え?NARUTOの世界なのにナルトいないの?」

『ナルトの世界にナルト?ごめん意味が…』

「あっナルトって、うずまきナルトのことだよ!」

『…調べさせるわ』

「籠女ちゃん」

『なに?』

「やっぱり大好きー」



それから、小鳥のテンションは高かった


「籠女ちゃん」

「ねぇねぇ、なに読んでるの?小鳥も「小鳥様、籠女様の邪魔を為さらないで下さい!」ぶぅー…。」

『犬…』

「はっ」

『今日から小鳥のお目付け役ってことで』

「っ?!」

『小鳥』

「なぁーにー?」

『貴女、忍を目指す気はない?』

「ほぇ?あ、え?いいの!?」

『貴女が頑張るのなら鳥の面をあげる』

「籠女様!そのような『私が面倒を見る』」

「やる!小鳥、頑張る!」

『だって…だから基礎は貴方が教えてあげて』

「…。」

『嫌なら猿に「やります」よろしくね』

「あ…」


犬猿の仲って、たまに役に立つのよね





小鳥が犬と修行に行っている間に

密書の確認と任務の通達と振り分け

そして、小鳥の話していた

うずまきナルト等々の情報収集…。







はたけカカシ
写輪眼のカカシといった異名を持つ
上忍…、暗部の経歴も有り

春野サクラ
上忍の医療忍者
木ノ葉総合病院に在籍


山中イノ
秋道チョウジ
日向ヒナタ、ネジその他、上忍


いまだわからないのは

うずまきナルトと奈良シカマルの二人



この二人は名前は存在するものの

いくら探りをいれても過去の記録ばかりで

現在の記録は何一つ過去と変わっていない



『おかしいな…』

「何がですか?」


背後から聞こえた声

振り向く必要もなくわかる



『猿』

「ただいま戻りました」

『途中で分身が消えたから心配したわ』

「守れず申し訳ありません」

『帰ってきてくれればそれでいい…で、どうだったの?』

「はい…」










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