はい、本日はー。わたくしやまださあらは、弟と一緒に出水家にお泊りです!
だってね、焼肉するからおいでーってママさんが言うから……。
焼肉の誘惑にはかてないよねー。
おなかいっぱい食べて、食後の団欒に、わたしもとうやもしっかり参加。
優しい出水家の人たちのおかげ。
で、結構遅くなったので、とうやはいつも泊めてもらう客間に戻って、私は公平と一緒に、公平の部屋ー。
「ねぇ公平」
「ん」
「なんか服貸して、汗かいたし着替えたいー」
「お好きにどーぞ」
公平の部屋にはいつも普通の私の服が置いてあったりするんだけど、衣替えで持ち帰っちゃったせいで今着てる分しかなくて。
しょうがないので、公平のタンスから適当に服を引っ張り出す。
「Tシャツとーパーカーとー」
千発百中と大きく書かれたTシャツは、色違いで何枚かあるくらい公平お気に入りなので、その中から赤いのを出した。
因みに公平は今は黒地に白で千発百中って書かれたのを着ております。
やったねおそろだね?
ごそごそ引っ張り出したら、普通に公平の視線を感じるけど、気にしない。
ばって脱ぐ。ばって。恥じらい?そんなの世界のどっかに置いてきたー。
「今日の下着初めて見た」
「買ったばっかりだもん。感想は?」
「すげーえろくて可愛い。好き」
「でしょー。公平好きそうだなーって思って買った」
「えらい」
ふふん、長い付き合いですからねー公平の好みなんて熟知してるのです。
どやぁって公平が横になってるベッドの近くで膝立ちしてみたら、手を伸ばしてきたのでその前にさっと逃げて。Tシャツを頭から被る。
「逃げんなよ」
「逃げないと襲われるでしょ」
「目の前に下着姿の彼女がいたら普通は襲うだろ」
「まぁそうかもだけど。でもだめ」
「なんで」
「明日朝から任務だよ、知ってた?」
「知ってた」
はぁと面白くなさそうな顔でため息つく公平だけど、知らん振り。
ささっとパーカーはおって、足にスウェットを通せばもう大丈夫。
「なぁ、さっきの今度の金曜にもっかい着てよ」
「えー下着?」
「そー」
「あ、土曜は非番だっけ」
「そー」
「もーしょうがないなぁ」
諦めたみたいだったから、公平の横にゴロンと寝転がるとすぐに意外とがっしりしてる公平の腕が私を捕まえにくるけど、逃げないでおく。
あったかいし幸せな気持ちになれるから、抱きしめられるのは好き。
「あーお風呂はいらなきゃー」
「あとでなー」
「んー……」
結局そのまま寝ちゃって、気付いたら朝!で、慌ててシャワー借りて、家を飛び出すことになるけれど、まぁたまにはそういうのもありかなって。
うん。
かれしゃつ
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